ホーチミンの戦争証跡博物館のVan館長から哀悼のメール

 当労協国ツー理事長富田秀信氏が20年に亘って介護を続けた妻千代野さんの急死を悼んで、長年の厚誼をいただいていた、ベトナムホーチミン戦争証跡博物館のVan館長から哀悼の意が伝えられましたのので紹介します。

                                                              • -

Dear Mr. Tomita,
親愛なる富田様
I would like to offer you my heartfelt apology for the late condolence.
まずは、哀悼の意を表します。
I am so saddened by the news of your wife’s passing.
私は、富田様の奥様のご逝去の話を聞き、大変悲しんでいます。
I have just returned from Okinawa and my father-in-law has stayed in the hospital for emergency treatment.
私は沖縄から戻ってきたばかりで、義理の父の緊急治療のため、病院にいました。
I hope you and your family will be in good state of health and mind and get through these hard times.
富田様とご家族が、健康でこの困難を乗り越えられますように祈っています。
May her soul rest in peace.
奥様の魂が平和でありますように…。
Best regards,
Huynh Ngoc Van
ヒュン ゴック バン
Director
War Remnants Museum
戦争証跡博物館 館長

経団連会長・榊原氏「来年には国民に痛みを伴う改革にも、真正面から取り組んでもらいたい」

 年の瀬の寒空に、その「改革」とやらに「痛み」を押し付けられ、来年が見通せない人がどれだけいるだろうか。イヤ、少し語弊があるが、「痛み」なんてないという人は、「痛み 」を押し付けた側の連中しかないだろうと言いたくもなる。
 来年ももっとやれなどというこの榊原氏は、この「痛み」が、過労死、失職、病気、犯罪がまん延し、少子化につながり、ひいては労働力の減少となり、閉塞感漂う社会、さつばつとした社会に移行しつつあることをまさかしらないわけではないでしょう。自分の手で自分の首を絞めつつあることを気づかせてあげよう。
以下 榊原氏の発言引用
 12月26日に経団連の榊原会長は会合で、今年の締め括りとなる挨拶をしました。その中で安倍政権の政策を評価しながら、同時に「来年は正念場の年だ」と発言。
 安倍政権は今以上に厳しい政策をするべきだとして、榊原会長は「国民の痛みに伴う改革にも、真正面から取り組んでもらいたい」などと語っています。
 経団連として法人税の引き下げや外国人労働者の受け入れ拡大、残業代ゼロ、首切りの自由化などを求めていたことから、これらの政策を来年以降も強く推進するという意味がありそうです。
 経団連会長、日本経済「来年は正念場の年だ」
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20161226-00000192-jnn-bus_all
 経団連の榊原会長は、日本経済について「来年は正念場の年だ」と述べ、政府や民間が協力してデフレ脱却や経済の再生に取り組むべきだという認識を示しました。

オリバー・ストーン監督、米日韓加中英豪沖台の専門家など53名 真珠湾訪問に際し安倍首相の歴史認識を問う

Oliver Stone and internatonal scholars and activists send an Open Letter to Prime Minister Abe on the eve of his Pearl Harbor visit

 12月25日付けで発表した「真珠湾訪問にあたっての安倍首相への公開質問状」、以下、英語版、日本語版、署名者53名のリストです。拡散、転載歓迎です。53 international scholars, artists, and activists sent an Open Letter to Prime Minister Shinzo Abe on the eve of his upcoming visit to Pearl Harbor. See below English and Japanese versions, followed by the list of signers. All are welcome to share and re-post this letter.

USS Arizona Memorial, which Mr. Abe plans to visit.
An Open Letter to Prime Minister Shinzo Abe
On the Occasion of Your Visit to Pearl Harbor
December 25, 2016

Dear Mr. Abe,
 You recently announced plans to visit Pearl Harbor in Hawai’i at the end of December 2016 to “mourn the victims” of the Japanese Navy’s attack on the U.S. naval base on December 8, 1941 (Tokyo Time).
 In fact, Pearl Harbor was not the only place Japan attacked that day. The Japanese Army had attacked the northeastern shore of the Malay Peninsula one hour earlier and would go on to attack several other British and U.S. colonies and bases in the Asia-Pacific region later that day. Japan launched these attacks in order to secure the oil and other resources of Southeast Asia essential to extend its war of aggression against China.
 Since this will be your first official visit to the place where Japan’s war against the United States began, we would like to raise the following questions concerning your previous statements about the war.
 1) You were Deputy Executive Director of the “Diet Members’ League for the 50th Anniversary of the End of War,” which was established at the end of 1994 in order to counter parliamentary efforts to pass a resolution to critically reflect upon Japan’s aggressive war. Its Founding Statement asserts that Japan’s more than two million war-dead gave their lives for “Japan’s self-existence and self-defense, and peace of Asia.” The League’s Campaign Policy statement of April 13, 1995 rejected offering any apology or issuing the no-war pledge included in the parliamentary resolution to mark the 50th anniversary of the end of war. The League’s public statement of June 8, 1995 declared that the majority parties’ resolution draft was unacceptable because it admitted Japan’s “behaviors of aggression” and “colonial rule.” Mr. Abe, do you still hold such views about the war?
 2) In the Diet questioning period of April 23, 2013, you as Prime Minister stated that "the definition of what constitutes 'aggression' has yet to be established in academia or in the international community." Does that mean that you do not recognize Japan’s war against the Allied and Asia-Pacific nations and the preceding war against China as wars of aggression?
 3) You state that you are going to visit Pearl Harbor to “mourn” the 2,400 Americans who perished in the attack. If that is the case, will you also be visiting China, Korea, other Asia-Pacific nations, or the other Allied nations for the purpose of “mourning” war victims in those countries who number in the tens of millions?
 As Prime Minister, you have pressed for Constitutional revision including reinterpretation and revision of Article 9 to allow Japanese Self-Defense Forces to fight anywhere in the world. We ask that you reflect on the signal this sends to nations that suffered at Japan’s hands in the Asia-Pacific War.
(The list of signers follows the Japanese version.)

真珠湾訪問にあたっての安倍首相への公開質問状
2016年12月25日
親愛なる安倍首相、
 安倍首相は先日、1941年12月8日(日本時間)に日本海軍が米国の海軍基地を攻撃した際の「犠牲者を慰霊する」目的で、12月末にハワイの真珠湾を訪問する計画を発表しました。
  実際のところ、その日に日本が攻撃した場所は真珠湾だけではありませんでした。その約1時間前には日本陸軍マレー半島の北東沿岸を攻撃、同日にはアジア太平洋地域の他の幾つかの英米の植民地や基地を攻撃しています。日本は、中国に対する侵略戦争を続行するために不可欠な石油や他の資源を東南アジアに求めてこれらの攻撃を開始したのです。
 米日の開戦の場所をあなたが公式に訪問するのが初めてであることからも、私たちは以下の質問をしたく思います。
1) あなたは、1994年末に、日本の侵略戦争を反省する国会決議に対抗する目的で結成された「終戦五十周年議員連盟」の事務局長代理を務めていました。その結成趣意書には、日本の200万余の戦没者が「日本の自存自衛とアジアの平和」のために命を捧げたとあります。この連盟の1995年4月13日の運動方針では、終戦50周年を記念する国会決議に謝罪や不戦の誓いを入れることを拒否しています。1995年6月8日の声明では、与党の決議案が「侵略的行為」や「植民地支配」を認めていることから賛成できないと表明しています。安倍首相、あなたは今でもこの戦争についてこのような認識をお持ちですか。
2) 2013年4月23日の国会答弁では、首相として「侵略の定義は学界的にも国際的にも定まっていない」と答弁しています。ということは、あなたは、連合国およびアジア太平洋諸国に対する戦争と、すでに続行していた対中戦争を侵略戦争とは認めないということでしょうか。
3) あなたは、真珠湾攻撃で亡くなった約2400人の米国人の「慰霊」のために訪問するということです。それなら、中国や、朝鮮半島、他のアジア太平洋諸国、他の連合国における数千万にも上る戦争被害者の「慰霊」にも行く予定はありますか。
  首相としてあなたは、憲法9条を再解釈あるいは改定して自衛隊に海外のどこでも戦争ができるようにすることを推進してきました。これがアジア太平洋戦争において日本に被害を受けた国々にどのような合図として映るのか、考えてみてください。

【私と介護】新日本出版社が刊行


 しんぶん赤旗日曜版7月10日号のシリーズ【私と介護】に掲載された当労協富田秀信理事長の記事が、これまでの同シリーズの他の記事とあわせた書籍として、新日本出版社より刊行されます。(130ページ 1,500円 12月24日発売) 
執筆者の方々(敬称略)
島田洋七春やすこねじめ正一・酒井昭子・大久保朱夏・新藤 風・南田佐智恵・安藤桃子・富田秀信・城戸真亜子・関口祐加・秋川リサ・岡野勇一・岩佐まり・野中真理子・沖藤典子・香山リカ

文殊 廃炉決定はしたけれど…




 福井県高速増殖炉もんじゅ」について、政府は廃炉を正式決定しますが、その一方で、技術的にもんじゅ廃炉するめどは全く立っていないことが分かりました。もんじゅは普通の原発とは異なり、冷却に水ではなく、ナトリウムを使っています。原子力機構などによりますと、原子炉を直接、冷やすナトリウムは放射線量が高いことなどから、取り除くめどは全く立っていないということです。
 また、廃炉の前提になる燃料の取り出しも最短で6年かかるとしています。政府は廃炉に向けた研究拠点を福井県内に作るとしていますが、廃炉にする方策がないため、研究せざるを得ない実態が浮かび上がります。
 一方、廃炉には巨額の税金が投入される見込みですが、政府は費用の見積もりを公表していません。

12月22日 沖縄県議会傍聴記

KokusaiTourist2016-12-23

滋賀県大津市在住の高田恵子(労協 国ツー組合員)さんから「沖縄県議会傍聴記」が寄せられました。
 沖縄県議会最終日、オスプレイ墜落にかかわる抗議決議と意見書が、議員提出議案として論議された。
与党案は「欠陥機米軍MV22墜落事故に関する抗議決議」(同意見書)
自民案は「米軍MV22オスプレイ重大事故に関する抗議決議」(同意見書)

自民党議員は、「墜落ではない、不時着だ」なぜなら、米軍の正式コメントも、防衛省の正式見解も不時着としたからだと、いうもの。オスプレイは欠陥機ではなく、製造しているボーイング社は世界最高の戦闘機製造社であり、次期大統領もオスプレイを大統領機と推薦しているものが欠陥機といえるのか?として、与党案に反対した。

社民・社大・結連合の照屋県議は、与党案に賛成する立場で討論。
本件事故は、明らかに墜落事故。防衛局が頑なに不時着と言い張る姿は、屈辱的。オスプレイの好き勝手な飛行が事故となった。ニコルソン調整官は、記者に対して「うるま市の事件は恥だが、オスプレイ事故は恥だと思わない」と言明している。海兵隊は撤退しかないと、自民案に反対した。

日本共産党の渡久地議員も、自民案に反対し与党案に賛成の立場で討論した。
4つの項目はいずれも、いままでの議会決議で全体がまとまってきたものであることを明確にした。不時着か墜落かについて、沖縄防衛局への第一報は墜落であり、不時着とするのは事故の矮小化を狙うもの。オスプレイは安全だといい続けてきた日本政府の責任は重大であり、軍の論理を優先するものであり、17機導入に影響するために、欠陥機と認めないものであるとして、オスプレイが欠陥機である理由を4点にわたって具体的に指摘した。海兵隊は、日本防衛任務を与えられた部隊ではなく、その任務は他国への侵略であり、海兵隊による残忍な事件を忘れるべきでなく、6月議会では全会一致していることである。植民地主義的なニコルソンの発言は許すべきではないと明快に討論した。

公明党議員は、与党案の殆どに同意するがニコルソン更迭は、人事権ない日本政府にもとめるのはいかがなものかと発言して退席した。
維新の会議員も、自民案はどうしても米軍擁護と受けとれると発言して退席した。

採決の結果、「欠陥機米軍オスプレイMV22墜落事故に関する抗議決議」と同文「意見書」が賛成多数で可決された。
 沖縄県議会は、傍聴者にも詳しい議会日程と合わせて、議員提出議案のすべてを配布してくれました。討論内容も、明快な論理と県民に対する誠実な態度が貫かれていました。が、自民党議員のヤジはいかがなものかと思いましたけれど…。
 翁長県政と、その県政をしっかり支える与党の確かな姿を見ることが出来ました。渡久地県議は「県民の財産、命を守るために、事故原因の徹底究明・欠陥機オスプレイの配備撤回・普天間基地撤去、県内移設断念・海兵隊撤退・ニコルソン調整官更迭」は急務だと強調されました。
 日本は、今、安倍政権の強権的な政治によって、とんでもない方向へ向かっています。この日も沖縄県庁前では、しつこいヘイトスピーチが行われていました。
 沖縄県議会の傍聴、抗議行動の参加を通じて実感したのは、沖縄のみなさんのたたかいに学ぼうということです。
表層的には、日米両政府が束になって、沖縄県民のたたかいを潰すやにみえる。
 でも、この地に来て、みなさんと行動を共にして、確かにとても困難ではあるかもしれないけれど、この国の歯車を未来へ回しなおすのは、沖縄県民のたたかいなんだと、実感しました。日本の未来を、わたしたちの先頭に立って、切り拓いてくれているのが沖縄だった! めげそうになったら、また、おきなわにくることにしよう。


配布された資料をアップします。