一ノ谷・鵯越論争と筑前琵琶

今日も「義経」に因んだ話。午後1時からシンポジウム「義経の逆落としは何処?一ノ谷は?鵯越とは?」に行って来ました。平家の東木戸であった生田神社で平家物語ファン150名くらいが集まって熱い?議論が繰り広げられた。最大の収穫は、シンポの前に行われた生田神社への正式参拝、神社巫女による生田舞、中でも圧巻は筑前琵琶の演奏。はじめて聞いて感動した。出し物は、平家物語の中でも有名な「敦盛」の一節。演者は神戸で活躍される琵琶奏者川村旭芳さん。シンポが終わってから名刺交換させていただきましたが、まだまだお若い方で、伝統的な語り芸を継承しつつ、洋楽器・民族楽器のほか朗読や舞踊など、他分野との共演にも力を注ぎ、また近年は、新しい琵琶語り曲の創作にも取り組んでおられる。須磨寺の一弦琴も荘厳で清らかな音色が素晴らしいが、琵琶の語り曲も小気味よいテンポと力強い語りは当時の情景を偲ぶに十分なものである。また、生田舞も平安朝の往時の雅を堪能させてくれた。小雪が舞うで中であったが、一般参詣者からも何事かと熱い注目が集まった生田の森でした。シンポは、永遠のテーマとされる、逆落としがあったのは何処かと、双方のこれまた熱い論陣が張られた。参加者は、中高年が多く、フロアからは、一ノ谷=花隈説も飛び出し、大いに盛り上がった。鵯越説を採る神戸電鉄、対須磨説を採る山陽電鉄といった構図もあるようでなかなか面白い。義経の道案内をしたとされる“鷲尾氏”の末裔も参加され拍手を浴びていた。このシンポにはNHKのカメラもずっと入り先日神戸空港の件で取材を受けた記者も来ており、3月26日、27日の私たちの日帰りツァー“平家一門崩落哀史と震災10年”への取材要請も再度強調しておいた。このシンポはこの日記を書いているときに放映された。
川村旭芳さんのホームページ
http://www7.ocn.ne.jp/~s-suinet/kyokuho.htm