いのちを儲けのネタにするな!

KokusaiTourist2009-03-01



市民病院が消える!
 第4回神戸市政フォーラムが1日(日)午後、神戸市医師会館で行われ参加してきました。
 二人の医師、二人の市民団体代表から報告があり、県民の医療崩壊がすすむ中でのこの計画の市民不在、いのち・健康より儲け、救急医療の崩壊やバイオハザードを顧みない無謀さなどが浮き彫りになりました。
 まさに、新自由主義の医療版、医療のアメリカ化ともいうべきもので、PFI(民間資本主導)だとして、新築移転の事業者が事実上の「一社入札」で決まり、それも総合評価のうち、提案内容評価では600満点中274点で半分以下、入札金額による定量評価は一社のため満点の400点、総合評価は1000点中674点だったという。しかも落札金額は1023億7800万で落札率99.998%という、まさに事実上の「随意契約」で、地方自治法施行令167条の2に抵触の疑いがあるといいます。
 落札事業者は神戸製鋼伊藤忠グループで、最近、政治資金規制法違反の疑いのある違法寄付や煤煙データ改ざんなどで不祥事が相次ぎ社長が辞任した神戸製鋼はこの事業から辞退すべき法的・道義的責任があるとの意見も出されました。

 この問題では、兵庫県保険医協会、神戸市医師会など医療団体が反対しており、このフォーラムも神戸市医師会館で行われました。医師会会長は新聞紙上で「新病院は医療産業都市構想の核とされ、周りには臓器移植などの高度専門病院が建ち並ぶ計画になっている。…多額の税金をつぎ込む市民病院が、先端の移植・再生医療の拠点となり、アラブの王様ら一部の裕福な人のための拠点になる恐れがある。…公立病院は、救急や小児科、産科など不採算部門を担う必要がある。」と述べ医師会として明確に反対しています。
 10月の市長選挙に向けて、市民に現状と問題点をさらにひろく明らかにしていき、この無謀で利権がらみの医療崩壊の“企み”をストップさせることが確認されました。

 
主催者の神戸再生フォーラムの機関紙『神戸再生』の記事を転載します。
 神戸市は1000億円以上の巨費をかけて中央市民病院を新築移転しようとしています。いまよりもっと遠くなり、病床は300床も削減
これは救急医療の危機だと言われています。そして、新病院は室数の75%が個室、はたして市民が入院できるのでしょうか。
しかもPFI(民間資本主導)で運営すると言ってますが、一般競争入札にもかかわらず、1社入札で1社に決まるというのも出来レースではないでしょうか。
現病院の増改築で十分間に合い、費用も少なくて済み最新の病院ができあがるのにまったくのムダ遣いです。
さらに、市民病院が先端医療センターの付属病院になってしまうことです。これは市民の健康を守る病院が市民を実験にする病院となることです。
医療は人間のためのもの、安心して入院、療養するためのもの
いくら建物とハイテクを誇っても、人間が中心という心がなければ市民病院とは言えません。