中小旅行業者が苦境 キャンセル料、9割未回収 

今朝6日土曜日神戸新聞朝刊から
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0001991694.shtml
 新型インフルエンザ流行で、兵庫県内の中小の旅行業者が苦境に陥っている。団体旅行や修学旅行の中止が相次いだが、発生したキャンセル料のうち9割を回収できていないことが、業界団体の調査で分かった。特殊事情とあって「請求しづらい」との声が多いという。業界団体は「中小には死活問題」とし、国に「損失の一部公的補てん」などを求める。
 中小業者による「全国旅行業協会県支部」(192社)と「県旅行業協同組合」(29社)が5月下旬、加盟各社にアンケートを実施。神戸で患者が確認された5月16日以降の10日間で約2000件(約6億円分)のキャンセルが発生していた。
 両団体は対策委員会を設置。キャンセル料について、あらためて5月末にアンケートしたところ、発生したキャンセル料は26社で計約3880万円(786件)に上ったが、うち89%にあたる約3440万円(741件)は「収受できなかった」という。
 大手会社が修学旅行のキャンセル料を求めない方針を打ち出したこともあって、顧客から「なぜ請求するのか」と言われたり、旅行へ行く先から「(神戸から来るのは)遠慮してほしい」と断られたケースもあったり、請求しにくいという。
 両団体は、旅行の中止が休校や外出自粛の呼びかけなど「行政措置」も背景にあるとして、既に県に支援を要請。近く国にも、損失の一部公的補てん▽金融機関への返済猶予-などを求める。
 協同組合の松岡武弘理事は「半年、一年の労力をかけた仕事が一瞬で消えた。キャンセル料が払われないと、旅館や交通関係の会社にもしわ寄せが来る。ただでさえ不況で売り上げは落ちており、資金繰りに困る会社も出る」と訴えている。(岸本達也)(6/6 09:43)

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