地熱発電事業化へ協定 八幡平市と3社

岩手日報紙より転載 八幡平市日本重化学工業、JFEエンジニアリング(東京)、地熱エンジニアリング(滝沢村)の3社は11日、地熱発電の事業化に向け具体的な検討に入ることで合意し、協定を結んだと発表した。同市の松尾八幡平地域に出力7千キロワット級の発電設備を建設し、2015年の送電開始を目指す。事業化すれば県内では3カ所目。福島第1原発事故で再生可能エネルギーが一層注目される中、実現への期待が高まる。
 同地域では国の地熱開発促進調査事業で、06〜08年度と10年度に市と企業がプロジェクトチームを組み開発調査を実施。今年2月に、同チームが▽少なくとも1万キロワットの発電ができる地熱資源が期待される▽売電単価が1キロワット時当たり20円以上の場合に事業採算が取れる−などの報告をまとめており、発電可能と判断した。
 今後事業主体や建設地などを検討し、総事業費は未定。市によると同地域は休止中の八幡平スキー場周辺も含め国有林のため、本年度は利用許可など関係機関との調整を実施。来年度以降に井戸の掘削を目指す。