Q 消費税は、何に使われた?

消費税をなくす全国の会ホームページより1989年4月、消費税導入の際、政府は「高齢化社会のため」と大宣伝をし、多くの国民はそれを信じ込まされました。しかし、この22年間に、健康保険本人の医療費自己負担は一割から3割に引き上げられ、老齢年金の支給開始年齢も60歳から65歳におくらされ、介護保険制度の創設で、保険料の負担に加えて利用者負担が請求され、さらに75歳以上の医療差別を行う後期高齢者医療制度の発足、などなど、社会保障は衰退の一途。「消費税導入は福祉のため」ということが真っ赤なウソだったことがはっきりしました。1992年9月3日号の「週刊新潮」で、当時の加藤寛政府税制調査会長が、「高齢化社会のためといわれ、われわれ税調もそう説明したが、本当はああ言えば一般の人にわかりやすいから」と国民だましを告白しました。 こうした事実から消費税は福祉のためではなかったことは明らかです。
 では何に使われたのでしょう。
 この22年間に消費税の税収は238兆円です。しかし、同じ時期に大企業などの法人3税は、相次ぐ減税と景気の低迷のなかで、223兆円の税収減になっています。これではまさに、消費税収が、そっくり法人税の穴埋めにされてしまったといっても過言ではありません。また、もうひとつ注目すべきは消費税導入の翌年から、日本の軍事費はぐんと伸びて、現在世界でもトップクラスの年間5兆円にもなっていることです。
消費税の導入が決まったとき、当時の竹下首相は「これで(消費税導入で)国債貢献することができる」と述べました。消費税のもう一つに目的は軍事費の拡大のためだったと言えます。