夏の南あわじ―京阪神近郊の"南の楽園"(1) 食の宝庫淡路島

梅雨は目前、さらにその先には夏の観光シーズンがやってくる。夏の大きなキーワード「海」を求めるには、兵庫県・淡路島がおすすめ。島を取り囲む海は青く輝き、アクティビティ、景観、魚介など、その海がもたらす恵みに溢れている。なかでも島の最南端、南あわじ市は四国を望み、南淡路温泉郷と海の喜びが充実する 南の楽園的存在。京阪神都市圏からほど近いこの地は、関西旅行にアクセントを加えるのに最適のリゾート地だ。
天然ハモに舌鼓
淡路島ではついつい食道楽に走ってしまう。天然の海の幸が4番に座り、前後を近年登場したご当地グルメが固めるクリーンアップ。箸が止まらずKOも必然か。

夏の海の幸はアナゴ、タコと数あれど、やっぱり主砲はハモ。さっぱりと上品な味わいは京都や大阪で珍重される夏の醍醐味だ。島の南、沼島沖はハモの育成に最適の環境で、ハモの旨味が凝縮されている。ハモと淡路玉ねぎで味わう「ハモすき鍋」は絶品と名高い。

潮崎温泉の淡路島海上ホテルは「ハモ会席」が定番。焼き霜造りや天ぷら、すき鍋などが並ぶハモ三昧のコースとの対戦に食欲がうずく。日帰り団体用の昼、夕食プランで、1人5500円。ハモと淡路牛の会席コースも。期間は6月―9月末。宿泊でもハモのコースを用意している。

ご当地グルメの食べ歩きも興味をひく。淡路牛と淡路玉ねぎの「淡路島牛丼」、伝統の手延べ麺を使った「淡路島ぬーどる」、タコなど地元食材を豪快に食べる「淡路島バーガー」も登場。島内の食事処がエース級を投入し、観光客との対戦を待ち受けているのだ。

南あわじ観光メモ鳴門海峡の渦潮のほか万葉集に詠まれた慶野松原、6温泉からなる南あわじ温泉郷、国生み神話のおのころ神社、沼島など見どころが多い。淡路人形浄瑠璃も観光スポット。大阪からは車で2時間弱。