地球へ途中下車第48回

素敵な熟年ご夫婦の1年間世界旅行の記録


前回までhttp://d.hatena.ne.jp/KokusaiTourist/20130623


今日はアイルランドからの報告です。


2011年11月09日(水) 05時45分37秒
アイルランド
【大逆転、アラン島の最高の宿!】
前回からのつづき

…宿まで乗せていってやる、と言われて乗ったものの、乗り合いタクシーが止まったのは林のなかの一軒家の民家…。ほかの客なし。宿の看板なし。宿の名前を確認できるものなし…。


…たしか、予約したbooking.comにも写真は載っていなかった…
どうやってここが予約した宿だと確かめたらいいんでしょうか?

そや!電話をかけたらいいんや。この家のどこかで電話で鳴ったらそれで正解。笑い話で済む。

マリアが台所にコーヒーを入れている間にパソコンを開き、携帯からダイヤル。
呼び出し音が…
…しかし、この家のどこからも、電話のベルの音は…ない…。
ということは、やっぱりここは違うのか!ここは別の宿か!

がちゃ。ほんもののアー○○ホテルが出た! 聞くしかない! こうなったらここに聞くしかない。予約した◎◎ですが、いまマリアの家にいるんですが、ここがアー○○ホステルでいいんでしょうか?って。

……

……

…まさかの留守番電話…

!?!一体どうなってるの! 

これは…巧妙にしかけらた罠か?

「OK、さあ、ベッドの用意もできたし」
予約していたのは5人部屋のドミトリーだけど、「ここがユアルーム」、といって見せられたのは2ベットのツインルーム。
「how much?」と聞けば「1人20ユーロー、2人で一泊40ユーロー」。

ふむ…
値段は合っている…しかもドミでなく、ツインならむしろ安いんでないかい?…

…ぼったくり宿のセンは消えたか?

えーい。この際、ここがどこであろうが腹をくくって泊まるか?どうせいまさらこの寒空にほりだされたって凍え死ぬだけだし。しばらく一緒にいるとなんとなく悪い人には見えないし。

でも、でも、やっぱり心配…。
「何かここの宿の名前が書いてあるものないの?」
マリアが持って来たのは…宿泊者名簿…。ノートの表にも宿の名前はない。
「ここの名刺とか、パンフとかはないの?」
「no」なし。

その間もマリアのまくしたて攻撃は続く。
「朝ごはんはここね。パン、コーヒー、ママレード。冷蔵庫のなかにバター。あっ、オレンジは好き?」
「yes please…いや、あのその…そう、何か、ここの電話番号とか書いたものとかないの?…」
電話! そうや、ここの電話番号を聞けばいいんや!
ここの電話、電話番号は何番?
マリアが不思議そうな顔をして、宿帳の最後のページに大きな字で電話番号を書く。

……

合ってる! さっきかけた番号や!

ホッ!!!これで安心!
…ってことにしとこ!


…どうやら、昨日からパソコンが故障し、予約客が入っているかどうか確認ができなかったようで(我々が予約を入れたのは昨日)。客が島へくるのは主に午前のフェリー。今日はもう誰もこないだろうと思っていたところに、ドライバーが「おーい、あんたのところの予約客だよ」と連れてきたものだから、準備ができてなくて焦り、ややテンションが高かったのだと思われます…

マリアの寝室は離れの別棟でした。朝ごはん用のオレンジと卵を持ってきてくれました…。
「明日も多分あなたたち2人だけだからゆっくりするといいわ。寝るときは戸締りはしっかりしてね。じゃ、おやすみ」

 は?ということは…

…この暖炉つきテレビdvd付きのリビングに、


自炊できる広々フルキッチン…

ベッドルームが3部屋にトイレが2つ、庭つき、星空つきのアラン島の別荘に…

2日間、2人きりで、貸し切り!?

それが一泊40ユーロー? 

…もしかしてこれは信じられないようなラッキーなのでは?!



恐怖の宿、大逆転して超豪華な別荘!

…インターネットがつながらないのは少々困りものだけど、それはそれで久々に2人、暖炉の前でトランプゲームをして遊び、夜中に星空を見、朝焼けを見、翌日の夜はスーパーで買い物をして、久し振りに手づくり料理でワインを一本空け、超ゼイタクなアラン島の別荘ライフを楽しんだのでした!

疑ってごめんなさい…




2011年11月09日(水) 08時18分11秒
アイルランド
【空と海と風だけ…】
翌朝、外に出てみると、道路からホステルに入る林の角に確かに木でできた小さな看板がありました!

よかった、よかった…(でもこれでは昼間でもぜったいわからへんし…)。


翌日は晴天。
島を自転車で一周しました。


アラン・イニシュモア島には公共交通はなく、自転車か馬車と徒歩が観光手段なようで…貸自転車やさんが港に数件あります。
自転車は…アユタヤで乗って、チェンマイで乗って…オランダのアムステルダム以来です。


風がとても強い。でも暖流の影響なのか冬でもそんなに寒くはないようです。
アラン島は海底が隆起してできた岩でできた島。石の建造物の文化があるようです。
城塞都市の石垣の跡があちこちにあります。

なかでも切り立った海岸岩壁にあるのは絶景。

シーズンオフのようですが、昼のフェリーが着くと必ず何人かはやって来て、馬車で島を一周して、夕方のフェリーで帰るようです。
たぶん、アラン島はアイルランドの人々にとって、心のふるさとみたいな場所なんじゃないでしょうか?
一軒だけ、カフェが開いていました。
温かいシチューがうれしい…(夕べ、暖炉の火のもりをしていて思ったのですが、暖炉の前に座っていると、編み物でもするか、魚とりの網の修理をするとか、遠火でシチューでも炊くか以外にすることがありませんわ…)

道がわからないと、馬車の運転手さんに聞くと「ついておいで〜」と先導してくれます。


風と空と海と石垣以外、なにもない…

そのなにもなさ感を感じるのが目的、という感じです。

なにもないことが豊かさだ、といういうことをすごく実感できる島です。

なぜかまたいつか来たい、
この風に吹かれてみたい、と思わせる
不思議な島でした。


2011年11月11日(金) 02時27分04秒
アイルランド
【アラン島で出会ったラブリーな動物たち】
現在、アイルランドのダブリン港を出て、イギリスのホリーヘッドまでフェリーで移動中です。

ようやくアイルランドの写真をアップすることができました! また過去ログのぶんも見てやってください。

…で、今回はアイルランドのアラン島の自然のなかで出会った動物たちの特集です…


馬です…かなりしあわせそうです…


馬…だと思うのですが、なぜか全員、服を着ています。寒いからか? 大切にされているのか?


牛?…だと思うのですが、かわいすぎます。完全に笑顔です。


お昼を食べたカフェの入口で呼び込み係をしていた愛想のよい犬(…でも犬の嫌いな人はたぶんカフェには入れません…)

イギリスでは今夜はコッツウオルズ地方に泊ります!