地球へ途中下車第76回

素敵な熟年ご夫婦の1年間世界旅行の記録


前回までhttp://d.hatena.ne.jp/KokusaiTourist/20130923

今日もペルーです。
○○


2012年02月04日(土) 00時22分11秒
ペルー
【クスコの奇跡!高地に適応できた?!】

夕べ、ドキドキしながらクスコ(標高3300m)に戻ってきました…
ちなみにマチュピチュは2000mなのでマチュピチュにいる間、高山病はウソのように消え元気になっていました。標高の低いところに下山して高山病が治り、そのあと、再び高地に戻ってくるとどうなるのでしょうか?……

クスコに近づくバスのなかで、軽く頭がガーン、ガーン…
(来たなっ!)(-_-メ

バスを降りたとき、ちょっと足元がフラフラ…
(深呼吸、深呼吸…)( ̄∩ ̄#

…でも、荷物を預けていた日本人宿に向かう石段の坂…前回は途中で一回は休憩しないと息が切れて苦しくて登れなかったのが…

あら?

息、ぜんぜん平気です。余裕で若者を追い越してしまいました。

13?のイーグルクリークを持って宿の急な階段を上がっても…

あれ?

ぜんぜん平気。
…通常平地モードです。

やった!!! 
なんと、高度3300mに適応できたみたいですすすす!!!

高山病対策で、酸素ボンベがポパイのホウレン草なら、マチュピチュ行きは「ドラゴンボール」の「カリン塔」だったのでしょうか?!

…クスコに戻って、宿を変えて2泊し、無理と判断したらあっさり撤退、リマに戻り、そのままブラジルへ行く。「Vamos!」(Go!)と判断したら、プーノ(チチカカ湖)(さらに標高3800)を経由し、この旅最大のあこがれの地、ボリビアのウユニ塩湖へ!
今朝の感じでは2人とも大丈夫そうです!
…でも着いて早々に症状が出てギャーギャーわめいて、さっさと適応してしまった妻に対し、夫に、ここにきてじわじわと腹痛などの症状が出ています。今日一日ゆっくり様子をみることにします…。

…クスコに近づくバスのなかで再び頭が痛くなってきたとき、「炭鉱夫のカナリア」の話を思い出しました。
カナリアは大気に敏感な鳥で、空気中に有毒なガスが少しでも混じっていると、反応してすぐに死んでしまうそうです。それで地下の坑道を行く炭鉱夫たちはカナリアの籠を先頭にして坑道を歩き、カナリアが元気で鳴いていれば安全、もしカナリアが鳴くのをやめて死んだら危険、と判断したそうです。
気圧が下がり、低酸素状態になると、妻の場合、まず頭が痛くなってきます。
つらいけど、頭痛は低酸素状態を知らせる一種のセンサーなんだと思うことにしました。

…ちなみに憲法9条のことを「炭鉱夫のカナリア」に例えた話を聞いたことがあります。
戦争が始まる(死が訪れる)前に、まっ先に殺されるのは憲法9条憲法9条が日本に存在している限り、憲法9条で守られている間は日本の平和は大丈夫、と。

カナリアにはこれからも元気でいてもらいたいものです…。
(そして頭痛も治まれよな…)
旅はまだまだ続きます!

2012年02月04日(土) 15時06分24秒
ペルー
【インカでクイを食べねば、悔いが残る…】
…高山病も治り、ようやくクスコ観光。


クスコでよく見かけるインカの伝統的なスタイルの女性
…こちらは営業用なので、写真を撮ると「1ソルくれ」といわれる…

宗教美術館の石組にある12角の岩。カミソリの刃一枚も入るスキがないと言われる精巧なクスコの石組み。強度を確保するためにわざとずらしてあみだ状にしたみごとな積み方。


こちらは14角。こうなるともうパズルの世界…

まちを歩いていると…爆竹が鳴って…向こうから…パレードが…
おや?…これは…インカのおみこしですね!
いやあ、去年は堺のふとん太鼓がみられなかったぶん、クスコでみこしが見られるとは…
満足しました!


夜はクスコの名物クイ(テンジクネズミ)を食べにインカレストランへ行きました。クイは大きなハムスターのような、ネズミの一種の動物らしいですが、クスコのカテドラル(教会)のなかに飾られている「最後の晩餐」の絵の皿の上の料理はクイの肉だといぐらい、クスコにとっての御馳走で…

さばいて焼いてあって、どこがどこかわからないのですが…、鶏肉とも、豚肉とも、羊とも、シカとも、カモとも、似ているようでどれとも違う、初めて食べる味で、不思議な…おいしいお肉でした。たしかに御馳走だったのだろうと思われます。
お昼に食べたクスコ名物のクレーム・デ・アホ(にんにくのスープ)もおいしかったです!
(アホはスペイン語でにんにく)。

店内ではフォルクローレのライブもやっていて…

…ってすごいところで演奏していますね。なぜここで? 
窓の外に見えているのがクスコのマヨール広場を象徴するカテドラルです。






◆インカのお買いもの◆
世界一周旅行中は荷物になるので身につける物以外はでできるだけ買わないようにしているのですが…あまり我慢するとストレスがたまるので…
かわいすぎる帽子…20ソル


色が魅力的すぎる部屋着ズボン

あーー!このまま日本へ帰るならおみやげ含めて大量買いしたいです!
プーノ行きのバスチケットを購入しました!
明日はチチカカ湖のほとりまで移動します。











2012年02月06日(月) 07時29分55秒ペルー
【クスコからプーノ(チチカカ湖)行き観光つきバス】
クスコからプーノまでの移動にはペルーレイルで行く方法と、バスで行く方法の2つあります…もともと景観のよいアンデス越えのルートであることと、鉄道とバス会社が競合しているせいか、どちらも観光にかなり力を入れているようです…。

ペルーレイルのほうは車内での豪華な食事にフォルクローレの演奏つき。
バスのほうは途中で何か所か、インカ・プレインカ文明の史跡に立ち寄りガイドの説明つきといういう趣向になっています。
私たちは今回、観光バスを選びました…。

クスコを朝7時30分に出て…

8時すぎにまず黄金の祭壇が美しいスペイン時代の古い教会が残る村で休憩。
次のストップはラクチ。インカ時代の神殿跡で、スペイン征服時代も大きな破壊を免れたようです。ここは本当によかった。

広々と広がるのどかな田園風景に古い遺跡…奈良の斑鳩の里に雰囲気がちょっと似ています!

お昼はバイキング。これは量が調節でき、好きな物が食べられるのでありがたいです!

大好きなアボガドをいっぱい食べて…
…そしてこのルート最高所の4333m地点通過!

ペルーレイルとすれ違いました。

リャマです…

最後に立ち寄ったのはプカラにあるプレインカ文明のミュージアムでした。
クスコに首都があったインカ帝国は15世紀頃の最盛期には、コロンビアからチリのサンチアゴまでにまで及ぶ大帝国で、美しいインカ道が動脈のように網羅し、完成された農業生産・統治社会管理システムがあったそうです。…しかし人口や生産量などを紐の結び目で記録管理したり、抽象的な図版以外、いわゆる「文字」をもたなかった文明とされていますが、おそらく西洋文明とはまったく違う方法での情報共有、記録の仕方が実はあったのではないかと言われています。
インカ帝国は16世紀にスペインのわずか200人足らずの兵士に滅ぼされてしまいます。これは敵が攻めてきているにも関わらず、インカカレンダーによって自然のサイクルに従うことをやめず、種まきや刈り取りの時期がくれば戦線を離脱して農業に精を出していたからだ、とも言われています…。謎に満ちた文明です。
私たちは南アメリカの歴史、文化を、本当に知らないなあ、コロンブスアメリカ大陸発見、その後、ヨーロッパが南米に押し寄せた、その程度の認識しかないことをあらためて痛感します。

フリアカのまちを通過し…

チチカカ湖が見えてきました!


プーノに到着です!
予約しておいたホテルは土日に屋台が出るにぎやかな通りの真ん中で…
何やらあやしい食べ物がいろいろで…

明日はチチカカ湖の浮島へ行きます!