旅行の自由脅かす法律

今日27日付け神戸新聞『発言』欄に投稿が掲載されています。
下記は掲載文です。

移動や歴史・文化の研究、人々との交流、自然への憧憬、社会事象の探求などは、本来自由である。だからこそ、旅という人間にとって本源的な要求が実現できて楽しい。
そんな旅行にまで、目に見えない規制がかぶせられ、干渉や取り調べ、写真の「没収」などに遭遇するかもしれない。何が秘密なのか知らされないのだから。 
基地や港湾、空港、原発などの「視察」は制約が強まるだろう。東日本大震災以来、原発視察ツァーも多く企画され、岩国、舞鶴、横須賀などの基地視察ツァーも増えている。沖縄への修学旅行は平和学習に役立つ。
特定秘密保護法案はこんなツァーさえ、萎縮させようとする。旅を楽しみながら見聞を広め世の中の動きへの対応を考えようとする市民にとっては権利侵害だ。旅を仕事とするものには営業妨害だ。
市民の自由や権利を奪ってまで守る秘密とは何なのか。国会の外での「修正」協議は危険な本質は変えることなく、強行採決の批判を避ける隠れみのに過ぎない