初めてのドイツその8

KokusaiTourist2006-11-22

(完結編)

8日目 10月8日
オランダ2日目の今日は、9時の開館と同時に国立ミュージアムへ向かった。レンブラントの「夜警」フェルメールの「台所女中」などの有名な作品だけでなく、デルフト焼きの骨董品やオランダの歴史に関する工芸品が多数展示されていて見ていて飽きない。ドールハウスも精巧で素晴らしかった。
 次に早足で5分ほどのゴッホ美術館へ。近代的な建物の入り口は、学生(館内で模写をしている姿を見た)が列をなしていたので入場制限されているのかと心配したが、案外すんなりと入れた。(一部館内工事をしていたためか入場料が1ユーロ安くなっていた)館内に入る前にクロークで貴重品以外の手荷物を預け、空港の入国審査ばりのセキュリティーを通って入場。年代別に展示された館内はゴッホの生きた時代背景・影響を受けた芸術・病気との闘いにより表現する内容が変わっていく変遷がわかる。別館では、ゴッホが好んだ日本美術展が開催されていた。
 ホテルのチェックアウトの時間が迫っていたので帰りは、美術館前に入線してきたトラムに飛び乗った。後払いと思っていたので下車寸前に料金を車掌に聞いたら、切符を購入して乗車しなければならなかったようですごい剣幕で怒られてしまった。
 ホテルをチェックアウトし、急いで駅に向かい空港行き列車に乗車。空港到着後オランダで購入した土産物をトランクに詰め込み搭乗手続きへ。私達二人の荷物重量は合計44.5㎏(KLMは一人20㎏までの重量制限だが+2㎏までは許容範囲)のためトランクを開け、機内持ち込み荷物へオーバー分を移動させて無事審査を通過した。(燃油の関係か重量制限がどの航空会社も厳しくなってきているようだ)パリからの乗継便の遅れで30分ほど遅れてスキポール空港を離陸した。
 機内は行きにもまして満席状態。私達は、昨晩のうちに座席確保していたおかげで横並び席だったが、隣席の男性は国際結婚された娘さんの挙式帰りに家族で乗っているにもかかわらず座席はバラバラ。又、小学生を連れた親子連れも座席が離れた為、スチュワーデスに座席変更を依頼している光景があった。インターネットチェックインを知らない乗客は、空港で空席に振り分けられるため上記のような状況が多発したのだろう。便利性を重視した結果の悪影響である。もっと改善の余地があるようだ。
 機内では、行きに見損ねた映画や音楽を楽しんだり、ドイツ・オランダでの楽しかった思い出を語ったりしていたせいか、あっという間に日本へ到着。無事に帰ってきた安堵感とは別に現実に引き戻されていく寂しさが入り乱れていた。もっと夢の中にいたい気分‥。
 ターンテーブルにスーツケースを取りに行くと麻薬犬が荷物を嗅ぎ回っていた。何度も海外へは行っているが間近で見るのは初めて(オランダからの便だから?)まぁ、怪しまれることなく無事に出口へ。時差ぼけ?寝不足の体を引きずり空港バスに乗り神戸へと帰っていった。
 帰宅後ドイツへ電話をすると、オスカーおじさんが電話口に出て来られ、とっさに英語が浮かばなかったが感謝の気持ちと無事帰国の旨を伝えた(つもり‥)。
 今回の旅行を計画するにあたって、団体ツアーでは味わえないドイツを感じる旅をしたいとの思い通り、おばさんのコーディネートのお蔭で楽しい旅行となった。この旅では、ドイツの生活習慣や家庭料理等、この土地柄でこそ根付いた文化や風習を肌で感じることが出来たのはとても良かった。テレビ番組や書籍で海外を知ることはできるが、やはりその国・地域へ行ってこそわかるものがある。日本で生活していると当たり前で忘れかけている日本の良さを感じたり、ドイツを見習って改善していかなければならない点など、行ってみないと体感できないことが多々あった。
 予定を組んでから出発までの期間が短かったせいで、ドイツの歴史をさわりぐらいしか勉強していく暇が無く、言葉もあいさつ程度のものしか覚える時間がなかったのが残念。でもお店などであいさつを交わすことが出来たのはとても気持ちの良いものだった。是非、今度はおじさんが助言してくれたサマーシーズン(花が咲き乱れ一番キレイな時期)にドイツの田舎町やいろんな文化が交じり合う国境付近を旅し、また違ったドイツの魅力を感じてみたいと思う。
そのためにも語学力を身に付けなければと思っていますが、毎度帰国時には英語習得に火が点くのですが、鎮火するのも早くって‥。また、近いうちに次の旅行紀を書くことが出来ればと願いつつ、私のドイツ・オランダ旅行記を締めさせていただきます。
(A.TANIOKA)