南アフリカ喜望峰

KokusaiTourist2008-12-11

その10
9月下旬南アフリカに添乗で行ってきました。10回目のレポートです。(大村圭子)


 ヨハネスブルクは不思議なところでした。世界的にも名の通った町で日本からもかなりの企業が事務所を構えています。しかしガイドさんの話によると町の中心がない都会だと…私達は町の中ではなくソウェトという人種隔離政策を取った時代に黒人居住区として作られたところへ向かいました。それだけ聞くと劣悪な環境の住居かと想像しますが、日本の住居に比べるとそれより広い敷地に平屋で建てられているそうです。人口密度も全く違うし元々何もない土地に新しく建設されたのだと話を聞いて納得でした。現在も200万人が居住しています。

 私達はその一角にあるヘクターピーターソン博物館へ向かいました。そこにはヨーロッパ人達に侵略され虐げられてきた黒人の学生が中心となってアフリカーンスというオランダ移民達の言語を学校で強制的に押し付けることへの反発のデモを起こし、警察に射殺された少年の記念館です。
 アパルトヘイトは何かときっちりと説明があり当時の写真などの展示もあり中庭には亡くなった他の学生達の名前が刻まれています。この建物はマンデラ氏が大統領になってから建てられたので新しくとても近代的です。
 建物の外の道は当時の学生達がデモをした広い通りがそのままあり館内の写真がオーバーラップします。建物の近くにはマンデラ氏が住んでいた家が残っていて、今はそこを記念館にするために工事をしていました。バスに向かって子供達が無邪気に手を振ってきます。少年達は道でサッカーを楽しんでいました。また2010年のワールドサッカーの会場が建設中でした。帰り道の道沿いにバラックの家がたくさん並んでいました。隣国からの移民や住居がない国民達の住まいです。こここそが劣悪な環境で、格差の激しさを実感しました。