歴史の中の7月1日

 創業13年を経た1970年7月1日、㈱国際ツーリストビューローの職場に労働組合が結成されました。そして創業52年の今年、国際ツーリストビューローは株式会社から労働者協同組合に組織形態を移行させました。
 52年の歴史の中で7月1日は、持続可能な組織をめざす労働者協同組合にとって特別な意味を持つ日です。
 50周年を機に社内で議論した『存続の合法則性』『これからの道標』の中に、その意味を示唆するいくつかの項目があります。

 
その要は、“「個」の自立と連帯”です。
 創業時からの社員の「個」の主張、独立・自立志向に、労働組合結成を機に共同・連帯の精神が加わり、働く者としての自覚が伝統的に社内に定着し続けていること。
 さらに、現在の社会経済情勢に見合う新たな協働組織への移行です。いわば、国際ツーリストビューローにとって個の自立、連帯、社会的共同の第3の段階というべきものです。


もう一つは“社会的な資本の集積による組織の安定”
 これまでの「資本政策」は十分とは言えないが、資本が同族でなく適切に分散し、オーナー制、世襲制と無縁であったことは、企業運営のあり方に少なからぬ影響を与えてきた。労協においては、社会的に必要で価値ある組織づくりとそれに必要な資本の社会的集積をめざします。


さらには“進取の伝統の継承”です。
 中小旅行社での初めての労組結成、経営形態の模索、顧客からの増資、異業種協力、営業所展開、首都圏進出、顧客との共同、業務システム、同業者との共同、社会的発言などなど、常に新しさに挑み続けてきたこと。労働者協同組合は旅行業界で初めての形態です。