しんぶん赤旗“潮流”より

KokusaiTourist2009-11-19


 すこやかに生まれる」「すこやかに育つ」「すこやかに老いる」。1962年に岩手県沢内村が掲げた、地域医療計画の三つの目標です。
▼人間として、当然の望みかもしれません。しかし、冬には豪雪で閉ざされる、病院もない貧しい村です。村人が医者にかかれないまま命を落としても、宿命と思ってしまう。そんな村が、老人と乳児の医療費の無料化に踏み切るのは60年です。
▼「住民の生命を守るために命をかけよう」と言い切る深澤村長。彼と村人たちのたたかいの日々を描く映画、「いのちの山河 日本の青空2」が公開中です。終幕。病死した村長のひつぎの帰りを待つ村人が、長い列をなして雪の道端にたちつくす。圧巻でした
▼そして、考えました。沢内村が47年前にかかげた目標は、21世紀日本でも切実ではないか、と。貧困がはびこる一方、医療費の負担は増えるばかり。加えて当時も今も、患者負担を減らせばむだな受診がふる、と説く人がいます
▼そうでしょうか。「医療は商品ではありませんので、欲望に応じて受診するわけではありません。必要に応じて受診するだけです」。反論するのは、医療費の窓口負担ゼロをめざして運動する「ゼロの会」です。なるほど、好きで病院は行く人はいません
▼「ゼロの会」は、神奈川県保険医協会のよびかけで07年にできました。「両手をあげて賛成。足まであげたいところ」と賛同者の作家・なだいなださん。沢内村が切り開いた人の尊厳を守る運動は、国中に根づきます


兵庫県での試写会は下記の通り
試写会会場・日時
 ・宝塚ソリオホール  2009年12月 2日(水)
14時30分上映開始 阪急宝塚駅東側隣接ソリオ3階 Tel.0797(81)8200
兵庫県民会館ホール 2009年12月19日(土)
14時30分上映開始    JR・阪神元町駅北へ徒歩7分、地下鉄県庁前駅東1・2出口すぐ Tel.078(321)2131

◎当日参加券 1500円 
製作協力券でご覧になれます。

お問い合わせは 兵庫県製作支援推進委員会事務局
(労協)国際ツーリストビューロー電話078-391-2961 FAX078-332-0977