再び観光基本計画…

「観光基本計画」で、数的目標が掲げられかなり実現が困難視されると、今度の「新成長戦略」の観光の分野では、「外国人訪日観光客を2500万に」との目標だけが目立ち、日本人の観光旅行の促進では、「国内旅行は約20 兆円規模の市場である。しかしながら、休日が集中しているため繁閑の差が大きく、需要がゴールデンウィークや年末年始の一定期間に集中する結果、顕在化しない内需が多いと言われている。このため、休暇取得の分散化など『ローカル・ホリデー制度(仮称)の検討や国際競争力の高い魅力ある観光地づくり等を通じた国内の観光需要の顕在化等の総合的な観光政策を推進し、地域を支える観光産業を育て、新しい雇用と需要を生み出す。』などとされているだけです。
 最近の10年の日本人の観光旅行市場規模を振りかってみると、とても「20兆円規模」などと、“規模は一定ある”のだといわんばかりの“評価”と“方針”をとても黙視するわけにはいかない。
 旅行人数、総消費額、平均消費額、平均旅行回数のそれぞれを、09年の実績と10年前とを比較してみると、ほとんどが右肩下がり、階段状に低下している。実数と2000年比を示すと…

旅行人数    国内 00年 32,554万人 09年 29,325万人 90.1%
○○○○○  海外 00年 1,782万人 09年 1,530万人 85.9%
総消費額   国内 00年120,200億円  09年 96;500億円 80.3%
○○○○○  海外 00年 55,700億円  09年 45,100億円 81.0%
平均消費額  国内 00年 36,940円 09年  32,900円 89.1%
○○○○○○ 海外 00年 312,300円 09年 295,000円 94.5%
平均旅行回数    00年  2.71回  09年   2.3回 84.9%

日本旅行業協会(JATA)発行の「数字が語る旅行業2009」から作成
国内旅行の数字は宿泊旅行のみ。09年の数字はJNTO(日本政府観光局)発表の推定値。