参議院議員選挙候補者からの回答

 兵庫県旅行業協同組合では、今回の参院選にあたり、候補者・陣営に8項目の質問を提出していました。6候補者から回答が寄せられましたので、それぞれ全文をそのまま公表致します。なお、未回答候補には、繰り返し回答要請をしましたが、無回答でした。回答到着順。2日に分けて掲載します。
2010/07/06 兵庫県旅行業協同組合
質問は  http://d.hatena.ne.jp/KokusaiTourist/20100624
1.「超短命政権」は何故くりかえされるのでしょうか?
新党改革兵庫選挙区 吉田あいみ候補
 現在の議院内閣制では、二大政党での議席が拮抗した場合。政権を取ることの為のみの争いとなり、小さなミスや誤りをもって政党どうしの上げ足取りに走り、真面目に議論することなく、やじ、怒号でのせめぎ合いに走り国民生活が二の次になってます。その為、大統領制の様な議論が出る訳ですが、もうひとつは、議員の質を高める為、議員定数を半減し中選挙区が望ましいと考える。

日本共産党兵庫選挙区 堀内照文候補 
 鳩山前政権は、国民の期待を裏切り、公約を守れなかったために退陣に追い込まれました。普天間問題での迷走と裏切りの根本には、“アメリカいいなり”の政治があります。暮らしの問題でのあいつぐ公約違反の根本には、“財界いいなり”の政治があります。こうした“アメリカ・財界いいなり”政治と国民との矛盾を広げることは、自公政権時代からの共通した特徴で、菅新政権は、いっそう露骨に“アメリカ・財界いいなり”政治をすすめようとしています。日本共産党は、“アメリカ・財界いいなり”政治に正面から立ち向かい、「国民が主人新しい政治への転換が必要だと考えています。

自由民主党兵庫選挙区 末松信介候補 
 議院内閣制のもとでは、首相は国会の指名によって選ばれます。政局が不安定のため短命首相の繰り返しということになりました。自民党としても大いに反省しており、今度、我が党が政権を取れば、長期政権を担えるリーダーシップのある首相を選び、国民に安心していただけるよう努めます。

幸福実現党兵庫選挙区 高木義彰候補
 政治に対する不信が第1番の理由です。政治屋と呼ぶのが相応しい、政局重視の行動に、国民の不信は深まるばかりです。政治家は自らの良心に対して忠実に、そして国家の本来の未来に対する責任を強く自覚し、行動しなければなりません。第2番の理由は、マスコミが事実上の第一権力であるにも拘わらず、政治を壟断するがごとき報道を繰り返し、政権を変えることが正義であるかのように国民を誘導していることも大きな原因であると思います。

民主党兵庫選挙区 みはしまき候補
昨年の総選挙において、国民の皆様の意思によって、民主党は政権を獲得することができました。「国民の生活が第一」をお約束し、着実に実行に移っていた矢先に、鳩山前総理の辞任となり、国民の皆様には政治に対する不信を与えてしまったことで、大変申し訳なく思っております。管新総理の下、クリーンな政治を実現し、政治に対する信頼を回復させるべく全力で取り組んで参ります。

社会民主党比例区 原和美候補
 与野党とわず能力を欠いた政党しか存在しないにもかかわらず、有権者が選び続けるからです。立候補者である自身も研鑽しなくてはなりません。

2.「二大政党制」から多党化時代への移行でしょうか?
新党改革兵庫選挙区 吉田あいみ候補
 国民の多様なニーズに答える為に、今の小選挙区を廃止し、中選挙区制にして、自浄作用ができることは好ましいと考えます。民主党現政権を見ていると、党の幹事長に党の政党助成金の配分や、公認決定権を持ち、独裁的になりやすい様にも思われる。少数政党の存在もそれなりに存在意味を感じます。

日本共産党兵庫選挙区 堀内照文候補 
 「二大政党制」は、“アメリカ・財界いいなり”政治を担う共通の土台にたつ二つの保守党の間で「政権交代」を演じることで、悪政と国民との矛盾を覆い隠すことでした。その意味で、最大の狙いは日本共産党の抹殺でしたが、わが党が国民の支持で国政への地歩を確保し続けていることも重要だと思っています。昨年の政権交代と、その後の鳩山退陣は、こうした「二大政党制」の狙いが破綻したことを示しています。自民党から逃げ出した政治潮流が新党をつくるのも、その流れの一断面ではないでしょうか。これから、いよいよ“アメリカ・財界いいなり”政治から「国民が主人公」の新しい政治への転換が問われてくるのではないでしょうか。

自由民主党兵庫選挙区 末松信介候補
 
二大政党プラス少数党の時代がしばらく続くと考えます。ただ政策に大きな違いがない党もあり、いずれ大きな党としては、ニ〜三つに収束していくと考えます。

幸福実現党兵庫選挙区 高木義彰候補
 小選挙区制をとる限り、政界再編を意識して誕生した政党はいずれ消えていくと考えます。地域の国民の意見をバランスよく取り入れる中選挙区の方が、政治の中道的な安定を実現する望ましい制度と考えます。民主党は新たな政党の参入を阻止することを目的に、衆議院比例代表区の定員を削減しようと考えていることは明確です。特定の政治家による、強引な政策決定が可能となり、国民はよく考えなければならないと考えます。

民主党兵庫選挙区 みはしまき候補
 現在の衆議院選挙制度では小選挙区比例代表制の両方が制度化されており、特に比例代表制において少数政党や新党が議席を獲得しやすい状況にあると言えます。ただ、480議席あるうちの300議席小選挙区制である以上、二大政党制に収斂されつつも、比例代表制によって多様な民意が反映されると考えます。

社会民主党比例区 原和美候補
多様な価値観があることを尊重しなければならず、有権者にとって多くの選択肢があること望ましい。

3.消費不況を加速しかねない消費税増税財政再建に有効でしょうか?
新党改革兵庫選挙区 吉田あいみ候補
 現段階においては、消費税増税には絶対に反対であります。ますます、消費税不況をもたらします。今は景気の底上げが最大の急務で雇用の安定、消費拡大の諸策を考えるべきです。また、かくされた埋蔵金と言われている特別会計の資産、資金を持って財政出動すべきです。 

日本共産党兵庫選挙区 堀内照文候補 
 財界の要求を「丸のみ」して、大企業減税の穴埋めに消費税を増税するという道は、財政再建にも、社会保障財源にも役立たず、暮らしと景気を破壊するもので、断固反対です。社会保障を支え、財政再建に道をひらく財源は、年間5兆円もの軍事費の削減、大企業・大資産家への優遇税制を見直し、下げすぎた大企業の法人税率を段階的に元に戻すなど、当面の歳入と歳出の改革によって、7兆円〜12兆円の財源をつくることができます。

自由民主党兵庫選挙区 末松信介候補 
自民党が唱える消費税のアップは、これから間違いなく増えていく福祉・社会保障関係の財政需要に対応するものであり、財政再建のためではありません。また、当然ながら実施時期は景気の様子を見極めてからになります。民主党の言う消費税は目的があいまいです。財政再建のためには、バラマキによるムダを排除することと、景気の回復を実現することが必要です。

幸福実現党兵庫選挙区 高木義彰候補
 消費税増税は結果として税収を減らし不況を加速します。89年の導入では税収が4兆円増えたとされていますが、3兆円は所得税で消費税は1兆円でした。その後税収は消費税導入直前の60兆円を上回ったことはありません。諸費税は逆進性」が高い税制であることも大きな問題です。幸福実現党は、増税による財政均衡ではなく、レーガン政権で実際に税収増につながった、減税による経済の活性化を、勇気を持って実現します。

民主党兵庫選挙区 みはしまき候補

 菅首相の「強い経済・強い財政・強い社会保障」を実現するためには、消費税を含めた税制の抜本改革が必要です。「消費税増税ありき」ではなく、所得税相続税などを含めて総合的に考えるべき。また、特別会計の見直しや天下りの根絶により、税金のムダ遣いを徹底的に見直すことを優先的にすすめながら、税制の議論を行っていきます。

社会民主党比例区 原和美候補
 高額所得者や大企業への税率引き上げや、相続税や資産課税の強化などによる歳入増を図ります。