会津の無料ガイド連携強化 風評被害の観光を元気に 

福島民報9月3日より

 会津若松市の鶴ケ城ボランティアガイドや喜多方市観光ボランティアガイドなど、会津地方の無料観光ガイドが連携を強化し、全会津が一体となって観光客の満足度を高めるための活動がスタートした。2日、各ガイド団体が集う初めての研修交流会が会津若松市のピカリンホールで開かれた。会津の多様な歴史や文化遺産、伝統産業など「地域の宝」への認識を共有し、原発事故により激減した観光客の呼び戻しを図ろうと意気込みを見せた。
 会津地方の無料観光ボランティアガイドで、自治体や観光協会に事務局がある鶴ケ城ボランティアガイドや喜多方市会津坂下町柳津町会津美里町の5団体が参加している。今後も定期的に開き、資質向上を目指す。
 この日開かれた研修会にはボランティアガイドら40人が参加。東日本旅客鉄道仙台支社の小崎博子営業部観光開発課長から「地域と共に進めるJR東日本の観光開発」と題する講話を聞いた後、各ガイド団体が活動実績を発表し合った。「誘客の一役を担う団体として努めたい」「会津弁で観光客を迎え入れよう」など積極的な意見が飛び交った。
 会津若松市観光公社によると、東京電力福島第一原発事故により会津若松市の観光客は5割ほど減ったと見られる会津地方に数多く点在する観光名所のほか、イベント情報やおすすめの飲食店をガイド間で共有することで、観光客の回遊性を高め、リピーターの増加につなげていく。