"世界の室戸"など自然と「人」の力で観光活性 高知県東部地域

業界紙トラベルニュースより
安芸広域市町村圏事務組合が東部地域観光をまとめたガイドブック「土佐東方見聞録」。歴史では、岩崎弥太郎など坂本龍馬と関わった地元出身の人物や、室戸市奈半利町など各地に残るレトロな町並みなどを中心に、自然や体験、食なども加えて総合的に地域の魅力を取り上げている。
なかでも注力するのが自然。室戸市の「室戸ジオパークは、海食涯や奇岩など地殻変動の歴史を伝える貴重な地質・地形を有し、昨年には世界認定ともなった。大地の恵みの豊富さはもちろん、観光まちづくりへの活動など地域の熱意も評価につながったという。
ジオパークの世界認定を観光にいかに生かすかは、認定された各地の課題。室戸では世界認定後、ボランティアガイドへの案内依頼が急増したが、今後もツアーの設定をはじめ魅力の磨き上げに取り組んでいくそうだ。
「土佐東方見聞録」でも別冊としてパワースポット特集版をつくり、馬路村の千本山の巨木などエリア内のスポットと絡めて、「恋人の聖地」に認定されている室戸岬展望台や、弘法大師が修業したと伝わる室戸岬の海食洞「御厨人窟(みくろど)」を取り上げている。
「ジオには『行ってみたいと思わせる何か』が必要。魅力を磨き、東部地域全体の活性化につなげたいですね」。「この地が誇る『人の力』も発信して、ジオをきっかけに新しい観光地を目指して取り組んできます」