ブータンってこんな国…!その3

KokusaiTourist2012-06-02

5月14日からいま注目のブータンツァーが催行されました。ブータンへの訪問者が増えています。参加者から紀行文、写真、スケッチなどがよせられていますので、順次紹介させていただきます。
その1http://d.hatena.ne.jp/KokusaiTourist/20120531
その2http://d.hatena.ne.jp/KokusaiTourist/20120601

ブータンへの旅  濱田 安子

ブータンにはそれぞれの街にお寺、お坊さんの学校、そして政治を司る場所、この三つが同じところにありゾンと呼ばれています。パロゾン、タンチョゾン、プナガゾンなど々です。ティンプーにあるタンチョゾンは、首都ということもあって建物も大きく立派です。王様の執務室もあります。この日は政府の要職にある人たちがミーティングしているということで、ここから入らないでねとポリスに言われました。ゾンの正面の向かい側には国会議事堂があり、その隣にこじんまりとした王様のお家パレスがらあります。この道を行くとパレスに行くのかなとのぞき込んでいたら、すぐポリスが飛んできてダメ!と言われましたが目は笑っていました。
 仏教国ブータンにはお寺がたくさんあり、お釈迦様をはじめ観音様などが祭っていますティンプーにあるチャンガンカ・ランカは十一面観音が祭ってあり守り神ということで、ティンプーの子どもたちは生まれたらすぐ寺にお参りします。もし、しなかったらその子どもに災難がふりかかると言われています。この日はお坊さんがお経をあげていてお賽銭を上げるとお坊さんが手に持っていたもので頭をなでて下さり思いもかけないいいことがあるような気がしました。お寺には必ずマニ車がり願い事をしながら右回りに回すとかなうと言われています。たくさんの願い事を心にうかべて思いっきりマニ車を回しました。
  ブータンでは殺生はすべて禁止です。肉、鶏肉、豚肉、魚すべてインドから輸入しています。いま、政府が一番頭を痛めているのが犬問題です。ティンプー市内にもたくさんいました。政府はこれ以上ふえないように、雌犬に注射をして子犬が産まれないようにしています。
 山は神聖なものであり、今ある恵みは山々のおかげと思っているブータンでは山を切り開いたり、木々を伐採することはもちろんヒマラヤへの登山も禁止です。環境を破壊し今の豊かな恵みに影響するからです。

  子どもたちは愛くるしく目はキラキラと輝いています。こんにちはと声をかけてくれた少女に日本語をはなせるのなどと話しながら少女にプリティと言うと私たちにオールビューティフル!と返してくれました。まいった!英語は必須科目でプナカゾン近くの河原で勉強していた女子高生のノートをのぞき込んだら、とってもしっかりしたアルファベットが書いてありました。
  ブータンでは、農業人口が70%です。農家の母屋は1階が牛舎、2階は収穫物の保存場所、そして3階が住居です。4階は牛たちの干し草をおいています。訪ねた古民家では仏間、客間、リビングと見せていただき、柱や板の間の輝きに年輪を感じました。そして、お母さんを中心に暮らしているのだとおもいました。
  今回の旅は、ブータンの中心地をかけ足で行き、人々の暮らし、思いを知るにはほど遠いものだったかも知れません。けれども、うつ病、過労死、自殺、サービス残業、どの言葉もガイドさんには全く理解できにくい言葉でしたが、幸せの国ブータンといわれるゆえんを少し垣間見たような気がします。