ブータンってこんな国…!その2

KokusaiTourist2012-06-01

5月14日からいま注目のブータンツァーが催行されました。ブータンへの訪問者が増えています。参加者から紀行文、写真、スケッチなどがよせられていますので、順次紹介させていただきます。
その1http://d.hatena.ne.jp/KokusaiTourist/20120531
ブータンの旅   宇山英樹 ②

「この国では残業はあるんですか?」の私たちの質問に、ガイドのジミさん「この国では2時間ほど働けば適当に休み、定時になればサッサと帰ります。残業なんてありません。過労死?サービス残業?何のことですか?」と。
自殺者がいない、殺人がないことがうなずける。
ツアーは、寺院めぐりが中心だったが、寺院に入るには脱帽して、半袖は禁止。急きょ長袖の貸し借りが・・・
寺院はもちろんホテルやレストラン、民家に至るまで、訪問するのに苦労したのが階段。それも段差が均等でない。膝に支障があるメンバーにとってはまさに“おどろおどろ”しい気持ち。4つしかない小さな階段で「まさに四谷怪談(階段)ですね」のダジャレも飛び出す。

この国には墓がない。死者を慈しむために、チョルテンというお経を染め抜いた長い旗を、風の通る見晴らしのいい所に林立させている。風によりチョルテンがはためく度にお経を唱えたことになるという。
そして、家々の屋根には、家族を守るため、白いダルシン(経文旗)が風にはためいている。
3000mの断崖絶壁に建つ聖地“虎の巣”「タクツアン僧院」へ。標高差700メートルの第一展望台へ。登りのみ馬の背に揺られた方を含め汗だくの難行だったが、断崖絶壁に建つ「タクツアン僧院」を眼の前にして息をのむ。 汗が引いた頃に「僧院は一つしかないのに、タクサンとは?」と、ダジャレもでる。
寺院の修理現場に行く。今にも崩れそうな寺院を太い柱2本で支えながら時間をかけての作業。若者が木材にまたがりカンナを掛けていた。カンナ自体が長く作られていて、2人が両端を持ち、片方が押して片方が引く。急ぐことなく進む作業だが、刃が食い込んで止まってしまう場合も・・・日本人ならこんな時、「うまく、いカンナ」とでも言うのでしょうか。
川沿いの公園で、高校生たちが学習していた。近くの校舎を抜け出し川沿いの涼しい場所での学習だとか。ゆったり感覚で笑顔も涼やか。
ブータンでは、小学校、中学校も義務教育ではないが教育費が無料なので、就学率は高いとか。そして落第もある。学年だけでは年齢は判断きない。
レストランと民家でご馳走になった地元の焼酎「アラ」。米や蕎麦、麦を材料にして作られているとか・・・。こんなお酒しょっちゅう飲めないからぜひにとお願いする。一口入れるとアラ不思議。日本の麦焼酎によく似た味で、舌に爽やかさの余韻が残った。
レストランでも商店街でもたばこを吸う人を見かけない。公共の場では禁煙の国なのだ。
首都のテインプーでは住宅の建設ラッシュが続いていた。4、5階建の簡易鉄筋が中心だが、都市部への人口集中に伴う都市整備や、自動車の増加による様々なトラブル、排ガス問題など心配でもある。
人口は70万人というから、神戸市の半分にも満たない「幸せの国」ブータン
豊かな自然と調和のとれた発展。なにより豊かな心を持ち続けてほしい。[:W230:left]