LCCジェットスター 4便が欠航・遅延 機体トラブルで 


産経新聞 9月9日(日)17時44分配信)
 格安航空会社(LCC)「ジェットスター・ジャパン」は9日、関西空港で見つかった機体トラブルの影響で、関西−新千歳便など計4便が欠航・遅延したと発表した。同社では8月にも同様のトラブルで3便が欠航している。
 同社によると、9日午前10時半ごろ、新千歳行きGK159便の機体外壁のパネルを止めるネジが1本外れていることが判明。機体整備のため同便は約6時間遅延し、後続の1便も遅延、2便が欠航し、約560人に影響した。

 同社は払い戻しや翌日の自社便への振り替えなどで対応。同社では8月24日にも同日に就航したばかりの関西−福岡便など3便が欠航している。
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航空の安全は大丈夫? 規制緩和や自由化で広がる不安
配信元:2012/07/29 18:29更新
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 航空運賃や路線の規制を撤廃し、自由化する「オープンスカイ」や格安航空会社(LCC)の参入で“日本の空”を取り巻く環境が変わる中、運航・安全面の規制の一部が見直されたことが静かな波紋を呼んでいる。パイロットの資格審査や乗客搭乗中の給油など安全面で不安を抱える規制緩和があるためで、今後議論を呼びそうだ。

 国土交通省は、昨年12月から今年6月まで4回にわたって「安全に関する技術規制のあり方検討会」を開催。学識経験者と航空業界関係者から意見を聴き、安全規制について話し合ったが、国内外の航空会社16社からは129項目に上る緩和または見直しの要望が続出した。このため、国交省は「即時対応」「平成23年度中に対応」「24年度中に対応」「不可」へ分類した。

 この中で、利用客の安心・安全やLCCの運用に影響が大きいとみられるのが、乗客が機内にいる間も給油を実施可能にする(オンボード給油)▽副操縦士に昇格するための資格試験で、実際の機体を使って受験していたものをシミュレーター(模擬飛行装置)で実施できるようにする−の2点だ。

 オンボード給油は、これまで原則禁止で、条件が整えば可能だったが、安全確保を最優先する観点から規則の表現が否定的で、実質的に道を閉ざしていた。発熱量が大きく燃えやすいジェット燃料に万が一引火した場合、機内に乗客が残っていれば大惨事につながるためだ。

LCCの落とし穴 荷物1個2100円や満2才から大人料金など
 3月に登場したピーチ・アビエーション(以下ピーチ)に続き、7月にはジェットスター・ジャパン(以下ジェットスター)が就航。さらに8月には、エアアジア・ジャパン(以下エアアジア)が参入し、いよいよ注目が集まるLCC(格安航空会社)。しかし、安さばかりに目を奪われると、意外な落とし穴もあるという。そのひとつが、さまざまなシーンで発生するオプション料金だ。旅行ジャーナリストの村田和子さんがこう解説する。

 「例えばピーチの場合、手荷物を当日、空港カウンターで預け入れると1個につき2100円かかります。大手なら無料ですから、知らずにいると『福岡までの片道運賃が3590円なのに、2個の荷物代だけで4200円…』と後悔することになりかねません」

 他に座席指定も有料で1席につき数百円、機内でのドリンクも1缶150円程度かかってくる。また、小さな子供連れの旅行も要注意だ。

 「大手なら満3才からが有料で大人運賃の約50%で利用できますが、LCCは満2才から大人と同じ料金です。しかもエアアジアはヒザに乗せた乳幼児にも1500円の料金がかかります。座席も狭いので乳幼児がいると大変かも」(村田さん)

 飛行機に搭乗する時刻にも気をつけたい。LCCの発着は、空港使用料が安い朝と夜の時間帯が多いのだ。航空・旅行ジャーナリストの緒方信一郎さんはこう話す。