地球へ途中下車第3回

素敵な熟年ご夫婦の1年間世界旅行の記録


前回までhttp://d.hatena.ne.jp/KokusaiTourist/20130203
http://d.hatena.ne.jp/KokusaiTourist/20130202



タイ

【サワデー…かっ?】
2011年07月04日(月) 22時30分08秒
サワデー カッ ……こんにちは
(男性はカッのところをカップと言いましょう)
コップクーン カッ ……ありがとう
タオライ カッ ……いくらですか?

お試しかっ?
いきなりかっ?

夫婦、無事、タイ・スワンナブーム空港に着陸しました!
空港から我々が泊まるYH近くのフアムポーン駅まではエアポートエクスプレスバス(1人150バーツ=約450円)がある、と、『★球の歩き方』に書いてあります。
えーっと…。8番出口、と。インフォメーションで聞いてみよっ、と。
「あー、そのバスはなくなった。金がないから」
「うそ」
もう一か所で聞いてみる。
…同じ答え。
最後はポリスカウンターで。
同上。
……
『★球の歩きかた』 

いきなりかっ!

ま、タクシーで450バーツ(300〜350と聞いていたので微妙に高いような気もするが…)で迷わず来れたのでよしとしましょう。
駅でバスを降りてたら、たぶん、迷ったと思う。あとから行っても迷った。

さて今日の予定はフアムポーン駅で、明日発のバタワーズ(マレーシア)行きの寝台列車のチケットを予約することでした。

人気のある国際列車で予約がとれるかどうかが心配だったのですが、2等でとれました。
その、17時間かかってマレーシアのバタワースまで行く国際列車の料金が1人1120バーツ…。やっぱり空港からのタクシーって高くないか?

タイは初めてですが、雰囲気は今まで行ったことのあるところではペナン島(マレーシア)やベトナムとよく似ている気がします。
要するに東南アジアなんですね。2人とも大好きなかんじです。
明日に備えて今日は遠出をせず、晩ごはんは駅の近くの屋台にしました。白人の多い店や日本語のメニューがおいてあるような観光客向けの店は避け、地元の人でぼそぼそとにぎわって感じの、呼び込みとかを一切してなさそうな店をさがします。
炒めヌードル、海老野菜炒めライス、やしの実ドリンク、ビールで2人で120バーツ(360円ぐらい)でした。

舌が染まる懐かしのファンタオレンジ10バーツ(30円)

今日、夫が覚えたタイ語
「アオ ビアー」(ビールください)30バーツ

笑顔、プライスレス…

明日はいったんタイを出て、マレー半島をひたすら南下、2泊3日でシンガポールをめざします!





タイ
【夫から一言(バンコクの朝)】
2011年07月05日(火) 11時15分20秒

夫・記
………

 バタバタとした出発前、今までの旅行とまったく同じスタイルです。
違うのは水道、ガス、電気、電話を止めたことだけ…。
1年後、部屋に戻ったとき、洗濯機の中に多分、カビの生えた洗濯物、想像するだけで、おぞましい。忘れろ! 忘れろ! あとは野となれ山となれ…だ。

 いざ、出発してみると、あれも見たいしこれもしたい。一気にパワー全開!
でも、あくせくするのは日本人の悪き癖。  
のんびり行こう。時間はある…。
 今、朝の9時過ぎで、バンコクユースホステルにいます。
 ちょっと時間をとってバンコクの攻略を考えるとことにしました。
 2台のノートパソコンを持ってきているのですが、古いノートパソコン(atom)のほうは、何故かインターネットの動きが遅く、メールを見直して、多くの友人のメールを発見 。
 1年間、日本を離れると日本食が恋しくなる予感…。
 1年間、知り合いと顔を合わせないと、きっと寂しくなる予感…。

 日本の近くにいることを実感するためにブログの発信を大切にしていきたいと思っています。
 よろしくお願いします。

旅の準備編

【宿泊する場所のこと】
2011年05月26日(木) 13時56分01秒

宿泊は基本的にYH(ユースホステル)を考えています。
YHは世界ユースホステル協会に加盟する各国のユースホステル協会によって運営されている公共の宿で、世界じゅうの80か国にあります。
夫のような団塊世代は、おそらく1960年代ぐらいの青春時代、一度は日本国内のユースホステルのお世話になったことがあると思います。妻はウワサを聞いたことがあるだけで実際に日本の昔のYHに宿泊した体験はありません。
しかし団塊世代の、その輝かしい過去の追憶にあるような、
  やれ、ミーティングがあって強制参加だっただとか、
  やれ、新婚旅行でも男女は別室だったとか、
  酒類の持ち込みは厳禁だとか、
  門限がキビシイだとか、
…そんな堅苦しいルールは、いまは日本のYHにもないと思います。
健全な青少年の国際交流の場…でも実際にはいま、世界のYHは青少年だけではなく、その特性からむしろ世界中の中高年や老夫婦なんかに結構、利用されているようです。
私たちはパリ、ニュージーランド、中国のYHにしか宿泊したこはありませんが(日本人にはほとんど会いませんでしたが)、海外のYHは中高年バックパッカーにはいろいろな点で安全で利用しやすい優良な宿泊施設と思います。
ちなみに日本で日本ユースホステル協会 http://www.jyh.or.jp/index2fr.html
の会員になって行くと、世界中で割引の会員価格で泊ることができます(一年更新、3000円)。世界旅行の場合はもちろん完全に元がとれます。

YHが有利な点は…
◆第一に安さと安全性と清潔さ
ドミトリー(6人部屋とかの大部屋)だと一人500円〜2500円ぐらい、2人部屋で一部屋1500円〜5000円ぐらいで泊れるので、私たちは平均予算を一日2人1泊3500円に設定しています。物価の高いパリでも、2ベッドinドミトリー(2人相部屋の部屋を2人で使う)で一泊一部屋4000円ぐらいでした。中国ではちゃんとしたプライベートルームで、テレビもトイレシャワーもついて65元(800円)ぐらいでした。(中国はちょっと事情が違っていて、YHと言っても通常のホテルの一種のようです)。
もっとも世界中にはもっともっと安いゲストハウスがたくさんあって、若いバックパッカーのみなさんはそうした宿を定宿にするみたいですが、体力と持久力があればそうしたいところですが、‥シラミがいるベッドは無理だし‥シーツもせめて洗ったものをお願いしたい…。するとある程度の価格の線は崩せなくなります。YHは世界各国で同じマークを掲げていますが、認定を受けるには一定の基準を満たす必要があるようで、営利目的ではないので安さと、清潔さ、安全性のバランスがちょうどよい感じです。

◆自炊ができる。
 ユースの部屋はホントに寝るだけ。そのかわり、共有スペースが格段に充実していて、ちょっとしたリゾートホテルなみです。オーディオルームやパソコン室、くつろげるラウンジ、椅子テーブルのあるテラスバルコニーやガーデンなどが共有スペースにあり自由に使ってよいことになっています。プールのあるYHなんかもあるようです。しかもB&Bのようなホストとのある意味、密接な暑苦しさもありません。
 自由に使えて自炊できるキッチンもその一つです。電子レンジに、オーブンなどの本格的な調理器具を備えていたり、以前の旅人が置いていった調味料類がいろいろ揃っていたりすることもあります。
 冷蔵庫は誰でも自由に使えます。食べかけの食材をしまっておけるし、夏は冷たい飲み物をキープできるので、これは部屋に冷蔵庫のない安ホテルよりよっぽど便利です。このおおきな冷蔵庫は週に一度、クリアランスデーがあって、スタッフが中のものを一掃しているようです。
 あとはキャンプ場などの施設利用と一緒。使った鍋やフライパンは洗って元の場所に戻します。使った食器やコップも棚に片付けます。…妻はうるさいオバンなので、どうも前の人、怪しい外人が洗ったお皿は信用ならないので、使う前にまずいったん洗って使っています。そのため、お皿を拭く布巾持参は必須です。(*^ー^)ノ

 本格的に自炊するかどうかは別としても、スーパーで買ってきた惣菜をお皿に並べるだけでも結構フンイキでます。外国のスーパーにはおいしそうな物がいっぱい売ってますし、だいいち食費が断然安くつきます。
それに内食はやっぱ落ち着きます! YHで宴会だったら、たとえ酔っぱらっても部屋まで這って帰ればいいだけのコトですが、外のレストランやバーで飲むと、帰りの道中のことを考えるとなかなか緊張がぬけません(もちろんたまにはそれもいいけど)。
 朝ご飯は、スープやサラダ、ハム、フルーツ、ヨーグルトなどで自炊、ついでにランチ用にバケットサンドを作ってお昼は公園で食べるか、カフェで軽く。夜はYHでデリ飯か、フンパツして外食か半々…みたいな感じが、これまでYHを利用した旅の食生活でした。自炊できることはYHの大きなメリット、と思います。
中国のYHはユースホステルはキッチンがないところばかりでした。多分アジアはみんなそんな感じだと思います。そのかわりレストランがめちゃ安い。自炊することは食事を作る労働者の仕事を奪うことになるという感じなのしょうか? 洗濯事情も同じです。

◆洗濯ができる。
 YHにはほとんど洗濯設備があります。先進国では乾燥機付きのコインランドリーです。人権費が安いところでは、フロントに頼むか、洗濯機を回して、屋上の物干竿に自分で干します。
 自炊もそうですが、旅という非日常の時間と空間のなかで、食器を洗って拭く、洗濯機を回す、乾いた洗濯物を取り込んでたたむむ、などの普段の日常に近い行為をすることは、知らないまちで見失いそうになっている自分を取り戻せて、精神状態をとてもバランスよく安定させてくれます。この効果は思いのほか、大きいです。
 デイサービスなんかでお年寄りに縫物や調理など、その人が長年、ずっーと繰り返し、やり続けてきたことをやってもらうのが認知症の予防などに効果がある、と聞いたことがありますが、たぶん同じことだと思います。

◆インターネットから予約できる。
 ホステリング・インターナショナルのサイトからは世界じゅうのYHを、写真つき、地図つき、料金表示、利用者の声つきで情報を得ることができ、予約が入れられます。以前はホステリング・インターナショナルのサイト
http://www.hihostels.com/web/index.jp.htm
は英語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語のみだったのですが、2010年から日本語でも表示されるようになりました! コレってすごくないですか?!!
 予約するとリファレンスナンバーが記載されたメールが届きます。もちろん英語ですが、翻訳サイトという強い味方があるのでビビることはありません。堂々とできるフリをします。予約時にデポジットとして5パーセントがクレジットカードで引き落とし、残りは現地到着時、フロントで支払います。

◆かわった宿に泊まれるYHは、各国の政府からなんらかの補助を受けているようで、建物は公共が買い上げた休閑施設を利用・活用していたりします。たとえば京都だと京町家を利用したYHがあったりしますが、同じようにヨーロッパでは古いお城を改造したYHがあったり、北欧では船が一艘まるごとYHになっていたりします。そういう面白い施設に泊る体験がリーズナブルにできるのもYHならではのメリットだと思います!

‥次にデメリット
ひとこと。  場所が不便。
 YHの多くは空港や駅から遠く、町の中心から外れたところにあります。
‥の一点ですが、翌日の移動とか考えるとこれって結構重要なポイントなので、我々の旅も、残念ながらしばしばYH以外のところも利用することになりそうです。したがってシラミとの友好関係は避けられないかもしれません……(´・ω・`)