いよいよ改憲の危機!もう一度 9条世界会議関西をやります。

9条世界会議関西のHPよりhttp://9jou-kansai.com/

 ◆日 時:2013年10月14日(月・祝日) 午前10時開会
 ◆会 場:大阪市中央体育館 (地下鉄中央線 朝潮橋 徒歩5分)

 市立中央体育館を12000人で溢れさせましょう

 2008年の9条世界会議関西は、舞洲アリーナで8000人が集まりました。この力で、世論を大いに盛り上げました。今回の会場はそれよりも、大きな会場です。会場を溢れさせて、大きな世論のうねりをつくりましょう。
なぜ、いま、九条世界会議・関西なのか
憲法をめぐる最近の状況
 憲法をめぐる最近の状況は、極めて危険な状況です。憲法審査会はすでに2011年から始動しています。憲法審査会というのは、国会の衆院参院にそれぞれ設置されていて、改憲草案をつくることのできる委員会です。そこで改憲の議論が続けられてきました。
 昨年4月に自民党改憲草案(2012年草案)が発表されました。2005年草案よりもいっそう国家主義的な内容となっています。そして、昨年12月の安倍内閣の発足と日本維新の会が国会に進出することによって、改憲の動きが一挙に現実化してきました。
 他方、世論調査の結果をみますと、9条の支持率が確実に低下してきていることも見逃せません。朝日新聞の発表では、9条を変えてはならないというパーセンテージが、2011年5月で59%、2012年5月で55%、12月で53%と下がっています。その原因は、ひとつには、北朝鮮の核やロケットの発射実験、尖閣諸島をめぐる中国との緊張関係などが背景にありますが、もうひとつは、9条を守ろうという草根の運動が停滞してきたことも否定できません。
 今年7月に予定されている参議院選挙でも自民党改憲を公約としてかかげ、96条が具体的に浮上しています。96条は、改憲案を国民投票にかけるには衆参両院のそれぞれ3分の2以上の賛成が必要だとされていますが、これを過半数でよいと改悪しよういうものです。96条の改悪そのものが立憲主義を否定する暴挙ですが、その次には、あるいは、同時に9条改憲がでてくることが予想されます。憲法をめぐって、非常に緊迫した情勢であるといわなければなりません。

立憲主義憲法は権力の手をしばるものという近代憲法の基本原則。それ故、時の政権の交替によって簡単に変えられないように、世界各国でも憲法は簡単には変えられないよう厳しい要件が課せられています。
自民党改憲草案2012年版、維新綱領で問われているもの
 自民党改憲草案2012年版の内容は実にひどいものです。現行憲法を完全否定し、かつての大日本国憲法を志向するものとなっています。戦争できない国から戦争できる国へ、権力をしばる憲法から国民をしばる憲法へ、主権者としての国民から国家に奉仕する国民へ、基本的人権の制約原理は、公共の福祉から公益と公の秩序へと変えようとするものです。日の丸君が代についても、強制しないから強制するという方向に変えようとしています。自民党改憲草案の前文と現行憲法の前文を読んで、比較してみてください。
 また、日本維新の会は、3月に大会を開き綱領を発表しました。これもひどいものです。「日本を孤立と軽蔑の対象に貶め、絶対平和という非現実的な共同幻想を押し付けた元凶である占領憲法を大幅に改正」というように、現行憲法への敵意をむき出しにしています。日本が孤立と軽蔑の対象となっているとは決して思いません。大日本帝国憲法のような憲法に戻るようなことになれば、日本が孤立と軽蔑の対象となるでしょう。
自民党改憲草案と日本維新の会綱領のアキレス腱
 改憲勢力には、大別して戦前の大日本国憲法の時代への復帰をめざすタイプと新自由主義をベースにアメリカといっしょになって世界に進出して国益を確保しようというタイプがあります。自民党改憲草案や日本維新の会の綱領は、前者のタイプに属します。後者のタイプの改憲論者にとっても復古主義的な改憲勢力は迷惑な存在となっていると思います。
 安倍政権発足後すぐにニューヨークタイムスやエコノミストが安倍政権の極右体質を厳しく指摘しました。すなわち、アジア太平洋戦争の評価、東京裁判慰安婦問題など歴史の歪曲は絶対に許さないという視点です。アジア太平洋戦争は「自存自衛」のやむを得ない戦争であったとか植民地支配は合法的なものであったとか、東京裁判は勝者の裁きであって認められないとか、慰安婦は強制されていない、慰安所の設置には日本軍は関与していないなどという歴史の歪曲は、国際社会が認めるところではありません。サンフランシスコ条約によって、国際社会に復帰した原点を否定すれば、条約違反の重大な責任を負わされることになるでしょう。ここが自民党や日本維新のアキレス腱です。
 この問題は、自民党改憲草案や日本維新の綱領が、歴史を歪曲し、復古主義改憲を打ち出せば打ち出すほど、自らの首を絞めることになるでしょう。

9条世界会議・関西の意義
 紛争の平和的解決や侵略戦争の禁止、核兵器など大量破壊兵器の禁止、外国軍隊の禁止など平和条項をもつ憲法は、世界的には増えてきています。そのなかでも、先頭を走っているのが日本国憲法9条です。この9条にはどのような意義があるのか、もういちど再確認しましょうというのが、9条世界会議関西を開催する趣旨です。
 9条は、侵略戦争を犯した国としての世界に対する約束であった。したがって、周辺諸国の了解なくして変えられないこと。9条は、北東アジアにおける平和と安定のベースとなってきた。したがって、9条が変えられれば北東アジアはますます不安定となること。9条は、世界的にも21世紀の地球をリードする平和条項と認知されてきた。1999年のハーグ市民会議を想起してください。世界中の国で9条のような内容を決議しようと呼びかけました。9条は全ての国に広めてこそ活かされます。
 いま、国連人権理事会では、平和への権利を人権として認め、国際規範にしようという議論がされています。その議論のなかで、日本国憲法前文にある平和的生存権が高く評価されています。
 わたしたちは、9条世界会議関西を大きく成功させ、改憲を断念させる世論をつくりたいと考えています。もちろん、その中には、96条問題もきちんと位置付けなければなりません。また、原発・非核・雇用・教育・生活などさまざまな憲法の課題とリンクさせ、広範な市民・団体との連携が必要です。また、9条を次の世代に手渡すという意味では、若い人々への参加を強く呼びかけます。

なぜ、「関西」なのか
 2008年の9条世界会議・関西に取り組んだメンバーが、もういちどやろうと話し合った結果、始めたものですが、決して、関西だけの取り組みだとは考えていません。関西から発信しますが、運動は、日本的、世界的な位置づけをもちます。日本国際法律家協会やピースボートなど国際的に活動している団体と連携して、大きく成功させたいと思います。また、9条敵視の最悪の元凶である「維新」発祥の地である関西から、憲法守れの声を発信する責任と義務が私たちにはあると思います。是非とも、皆様方の御協力をお願いします。
以上(第一回実行委員会報告より)


◆9条世界会議・関西実行委員会◆
連絡先 ℡06-6966-9003  e-mail :  E-mail jimukyoku@9jou-kansai.com