地球へ途中下車第59回

素敵な熟年ご夫婦の1年間世界旅行の記録


前回までhttp://d.hatena.ne.jp/KokusaiTourist/20130728


2011年12月08日(木) 05時46分58秒
トルコ
【トルコ一周、ご当地グルメ
けっきょくなんやかんやで3週間以上いたトルコ…
今日は最終日。心残りのないように…、
伝統芸能、セマー(旋舞)の鑑賞…
撮影禁止のため、ポスターです…
もともと托鉢僧の儀式。回ることで自己を解放するとも、回り続けることで生命や宇宙の永遠を表現するとも? くるくると回り続けます。
◆最後のハマム…

…撮影…禁止?
◆最後のロカンタ(安食堂)…
◆最後のサバサンド…(また食べに行った)
…サバサンドで思い出したのですが、3週間、トルコを一周してみると、各地域にそれぞれ特徴のある名物料理がありました。
♪そこで今日は今回の旅でであったごトルコの当地グルメ特集です♪
◆まずイスタンブールはご存知、ガラタ橋、エミノニュのサバサンド…

今日行ったところはサバに脂がのっていてけっこうおいしかった…


カッパドキアのポットケバブ(つぼ焼き)
…ポットケバブカッパドキアだけの名物ではないようですが、カッパドキアは陶器の生産でも有名なので特に売り出しているみたいでした…
ケバブをポットで煮込み、目の前でポットを割ってくれます。客に割らせている

店もあった。

割るとこうなる


◆パムッカレのギョズレメ
これは日本でいう「お好み焼き」という感じです。オススメの具はチーズとほうれん草


◆カシュでは…猫付きのシーフードレストラン…


◆チャナッカレ(トロイ)ではボンバーという名前のサンドイッチ…
焼いた卵やサラミと野菜をマヨネーズ、ケチャップ味で食べます! ギリシャに近い港町らしいメニュー。マクドナルド味に慣れている我々としてはなじみ深くありがたい味…
こうしてみるとやっぱりトルコは広いですね!
…明日からスペイン…の予定でしたが、エジプトの選挙結果を見て、投票率の高さから軍事政権から民政移管への道筋が一応国民に支持され、また極端に議席を確保した政党がなかったので急激な変化=対立した意見を話し合いで解決するのではなく実力行使(衝突)で相手の意見を抑え込むことが起こりにくい状況にあると判断し、情勢が小康状態になったようなので、カイロ(ギザ)だけ行くことにしました!
やっぱりピラミッド!

2011年12月09日(金) 04時42分33秒
エジプト
【エジプト…ここは牛とリキシャのいないインドかっ?】
イスタンブール─カイロ間 ターキッシュ・エアで往復27000円。エジプト・エアなら24000円…。
…当然、エジプト・エアを選びました。
…空港に行ってみるとエジプトエアとターキッシュエアの合同運行便になっていました…
…12時半出発の予定が2時間近く遅れてまだ離陸しない。
2時間…って…もうカイロに着いてる時間じゃあ?
「機体を再チェックするのであと10分待ってください」という放送があってから1時間以上…その後、放送なし。
エンジンの回転が上がって…さあ飛び立つぞ! と思うと回転が下がる…それを何回も繰りす。
( ̄_ ̄ i)
機体に何か問題があるの、単に滑走路が混んでいるから遅れているのか、かわからない…

不安…

不安…
…ようやく離陸し、紅海を越えたと思ったら…
飛行機のなかで入国カードを書くのにガイドブックを見ていてびっくり!
エジプトって入国するのにビザがいるの?
知らんかった…
…でもどうやら、入国審査の前にビザシールを15US$で買って自分でパスポートに貼ればいいだけらしい…。…これって以前、入国審査でよく賄賂が横行していたというのを禁止して、公にやることにした…という感じですかね?
入国審査、超最速! ビザにハンコを押すだけ!

そして空港を出たとたんに「どこへ行くんだ?」「タクシーに乗らないか?」「ホテルは決まっているのか?」…という「親切なエジプト人攻撃」が!
インドが10ぐらいのパワーとすると6か7ぐらいです。けっこうええセンいってます。
空港から市内タフリール行きのバスの、ボロさ・汚さ・怪しさ・人の多さ…
2パウンド(=32円)やから文句は言えないけど、手がまっ黒になるんですが…、
ホテル(アパートの6階の半分部分をホテルにしている)の想像以上の凄さ…。窓が閉まらん、水が漏る、とりあえずどこかを触ると手がまっ黒になる…チェックインしてから晩御飯を食べに外に出ようと下に降りたら、玄関の大きな鉄の扉に鍵がかかっており閉まっていて外に出られない…閉じ込められたあ!?…(やはり治安が悪いのか?)
ここは牛とリキシャのいないインドかっ?

(夜のエジプト考古学博物館吉村作治先生のニオイがします)

…めげずに、なんとか鍵を開けてもらって脱出し(でも、戻ってきたときが不安やんか…今度は閉め出しか?)、タフリール広場近くのエジプト名物コシャリ屋へ。

コシャリとは、ごはんと数種類のパスタと、数種類の豆と、揚げた玉ねぎにトマトソースを和えて食べる食べ物。
…日本でいう「そばめし」のパスタ版って感じですかね?
5パウンド(=80円)。…これはなかなか工夫された涙ぐましいボンビー・フードです。小腹がすいたときの軽食にええです。
明日はいよいよギザのピラミッドへ!

2011年12月10日(土) 02時30分56秒
エジプト
【ピラミッド、激動のエジプト】


アッサラームアレイコム!
エジプト語でこんにちは!)
念願かなって、ついにピラミッドです!
大きい!

大きい!

大きい!

…スフインクスって、意外とかわいい顔してるんだな…と思ったら、もともとはあごひげがあったのをイギリス軍に剃り落とされたそうなんですね…。
ギザのピラミッド群はクフ王カフラー王メンカウラー王の3つのピラミッドが並んでおり、スフインクスはカフラー王のピラミッドの前の参道に鎮座しています。

…かつてはすべて化粧岩で覆われていたのが、全部盗まれて、いまではカフラー王のピラミッドの上部に一部残っているのみ。太陽の光を反射して砂漠のなかでさん然と輝いていたそうです。


クフ王ピラミッド内部への入口
内部へは右下の穴から入ります。上のほうの三角がもとの正式な入り口で、現在の入口のは盗掘用に開けられた穴だそうです。
途中までは上り坂の狭い狭い通路でかなり中腰です。途中からは大回廊と呼ばれるびっくりするくらい高い天井の階段が玄室に続いています…。こんな空間がつくれるのは不思議です。

ピラミッドから見た景色。けっこう街にちかいところにあります。

ところで…
…エジプトはある意味、しんどさがインドと違う、インドよりも深刻でキツイです。
インド人のぼったくり、連れていってやる攻撃はある意味、笑える内容でした。
そして「親切なインド人攻撃」もたくさんあるけど、カースト制で職業が決められている結果か、役人とか、公職についているインド人はある程度、信頼できる傾向にありました。

butエジプトにはそれがない…。なんでもあり…です。

ピラミッド入り口付近でも、インドのニューデリー駅同様、バスを降りたところで、ラクダ乗り場に連れていかれそうになりました。何人も「そっちの入口は今の時間、クローズしている。こっちだ」とだまされそうになりました。それらはみんなインド同様、それを仕事にしている観光業たちです。
ところが…
クフ王のピラミッド内部は写真撮影禁止。入口でカメラを預けるのですが、それでもみんな持って入って玄室で撮っています。すると制服を着た男性が近づいてきて、「NONO、ここは禁止だ」と近づいてきてカメラを取り上げようとします。びっくりしていると「そこに並べ。記念撮影してやる」と。「なあんだ…」とホッとさせておいて、あとからお金をせびるポーズ。「5パウンドか1ドルだ」と。制服の職員です。かつて空港の税関の職員も警察官も賄賂を要求していたというのがわかる気がします。

入場券を買うときも一人60パウンド、2人で120パウンド。200パウンド出して、おつりをもらって…市内のお店なら必ず確認するけど、普通こういう場所は大丈夫、と思ったけど、小銭に替えてもらいたかったので改めて紙幣を確認すると、チケットが2枚に…20が1枚、5が2枚…? あれ? 50ギニー札が一枚たりないのでは…。「えっ?」という顔をすると、素知らぬ表情でサッと出してきた。

…油断もスキもない…。

…この国には信用できる役職というものがないのか…。

だけど、だけど、今日はほんとうに親切なエジプト人にもたくさん出会ったのです。
行きも帰りもガイドブックにあったピラミッド行きの「357」のバスは来なくて(数字もアラビア文字で書いてあってわからないし、バス停がなく、道で体当たりでバスを止めて乗る)、けっきょく乗合マイクロバスに乗りました(1人1,25パウンド=20円)。

…夫と妻の経験則では、観光客として孤立するより、地元の人がたくさん利用している場所のほうが実は安全なのです。多くの観衆の目があると牽制する目が必ずあるからです。「ギザ、ピラミッド、行く?」「OK」と乗った行きのミニバンでは、運転手に「ここがギザだ」と言って降ろされそうになったのを、他の乗客が「違う違う、ピラミッドに行くんだろう? このまま最後まで乗っていけ」と教えてくれました。
本当に親切なエジプト人にも昨日と今日でたくさん出会ったのです。
…ところでホテルのベランダからタフリール広場へ向かうデモの隊列を目撃しました。タフリール広場近辺では政治的緊張感が続いています。シュプレヒコールの声に激動のエジプトを感じました。

…いろんな意味で緊張感の続くエジプトですが、
ピラミッドは間違いなく、トップレベルの世界遺産です!