地球へ途中下車第64回

素敵な熟年ご夫婦の1年間世界旅行の記録


前回までhttp://d.hatena.ne.jp/KokusaiTourist/20130817

2011年12月24日(土) 03時21分26秒
ロッコ【世界最大の迷路、フェズ】
昨夜…
ホテルについてから、晩ご飯を食べにメディナ(旧市街地)に挑戦して
フェズのメディナがどんなにややこしいところか、
よくわかりました…

まず自分が今いるところがそもそもどこかが特定できない…。

『●球の歩き方』のフェズのメディナのページのマップが、これです…。

現地でもらったマップもよくわかりません。印刷も薄いし…
道がないわけじゃなく、道が細かく入り込みすぎて、そもそも地図というものが存在していないのではないでしょうか…?

…とりあえず、朝一番に、タクシーで駅まで行き(タクシー代7,5DH≒75円)

駅前のガソリンスタンド横のSUPRRTOURSのオフィスで明日の夜出発の、砂漠のまちメルズーガ行きの深夜バスのチケット(1人150DH)を手に入れ…
(クリスマスに砂漠で星を見るのです!)

そこから、途中のユダヤ人村でお昼を食べ(2人で25DH)…メディナの入り口、ブージュールド門まで歩いて戻ってきました…

まず見学できるモスク、ブーイナミアマドラサを見学、カラウインモスクを目指して15分、メディナのなかを歩きました。

横道にそれて、迷いに迷ってみたい気もしたのですが、体力がないのでやめました…ここは本気で迷ったら冗談ぬきで二度と出てこれない気がします。複雑すぎます。迷ったらその時点でガイドを雇って、連れて帰ってもらう必要があるかと思います…

道幅が狭いので…

…ロバが主要な輸送手段です。



サファリーン広場で、タバコの一本売り、板チョコのひとかけらのばら売りをやっていました…。
カラウインモスクの周りを一周。
トンネルのようになっているところ、昼なお暗い細い通路もあります。

…ところで、どうでもいいけど、さっきからやたらに
「タンネリはこっちだ」「タンネリはこっちだ」と客引きがうるさい…。

…タンネリとは、なめし皮染色の染色作業場のことで、もちろん見に行きたいポイントの一つでしたが、どうもあっちだ、こっちだと、客引きされると、「自分で行くからほっといて!」と最初は断っていたのですが、結局、どこなのか分からず、分かれ道を右に行っても左に行ってもない。同じ場所をぐるぐる回ってもたどりつけない…
要するに、川の近くの大きな広場の一角が染色作業場になっていて、周囲は建物で取り囲まれており、地上からは見ることができないのです…。
建物の屋上テラスからのみ眺めることができるようになっていて、それぞれの建物には革製品のショップが各階ごとに入っていて、屋上でタンネリを見学したあとは下のショップでスリッパでも革ジャンでも何か買って帰れ、というシステムになっているわけなのでした…。

事情がわかってきたので結局、一か所で屋上に案内してもらって、タンネリを見せてもらい、ていねいに、「すばらしい。革製品も素晴らしいことがよくわかったけど、我々はこれからも旅を続けなければならず、荷物になるので買物ができない。申し訳ないので、見学料としていくらか払う」と言うと、「OK、OK」と言ってタダで地上まで案内してくれましたが…(何も買わない場合は1〜2DHのチップを要求される、と「歩き方」にはありました)


…ゼッタイにバッタもんやと誰が見てもわかるルイ・ヴィトン柄のバブーシュ…(モロッコ特有の革のスリッパ)

しかしフェズのまちは、ガイド勧誘がすごいです。「ガイドがないと迷うぞ」「帰れないぞ」、とあちこちでさんざん言われます。迷わされている部分もあるのと違うのか?…ガイドの仕事を成立させるためにわざと迷うようにできてるんと違うか?…と言いたくなる気もします…


2011年12月25日(日) 06時22分40秒
ロッコ
サハラ砂漠のメリークリスマス!】
今夜は新月なのですね。
いま、宿の外、真っ暗です…。

ここは、エルフードから50キロ、リッサニからも35キロ、ここからサハラ砂漠がはじまる人が住んでいる極限のまち、メルズーカです。

まちの向こうに見えているのがもうサハラ砂漠です。
50家族ぐらいが暮らしておられるそうです。

ここに日本人がホストをしておられる砂漠の宿があります。

今朝、6時前着の深夜バスで着きました。
朝日を見て

洗濯をしていたら…


昨夜、砂漠に泊まった人たちが帰ってきました。
ラクダは一人一頭です。


それから裏山に見えている砂丘に登りました。
砂に足がのめりこんで大変です…

頂上近くは這いつくばって力づくでした…。

夕日でオレンジ色に染まっています。
砂丘は刻一刻と色が変化します。

まちもピンクいろに染まってきました…
晩ご飯のあと、屋上でしばらく寝転がって満点の星を眺めながめました。夫は生まれてはじめて天の川を見た、と言っていました。
最高のクリスマスイブでした!

明日とあさって、2泊3日で、砂漠の遊牧民のおうちに一泊と、砂漠の真ん中のテントに一泊します!

2011年12月28日(水) 04時29分13秒
ロッコ
【2泊3日サハラ砂漠、感動の旅】
二日間、ブログの更新を休んでしまいました…
いままでどこにいても2日以上、ネットがつながらない場所はなかったのですが…

さすがに砂漠では無理でした…。

ラクダ隊は村を11時に出発して…砂漠をどんどん進みます。

お昼ごはんはケムケムさんのお店でつくってもらったサンドイッチ、どこで食べるのかな? 砂漠の昼間ってどこにも日陰がない…
…と思っていたら、ラクダがしゃがんでくれるとそこに日陰ができるのですね…

ラクダってほんとうに優秀な動物です。
でも長時間、乗るとお尻が痛いです…



砂漠を行くこと5時間…
アルジェリア国境の近くの草原にたどり着きました。今夜はここのテントで泊まります。
火を焚いて歓迎してくれました。


砂漠の旅で一緒だったスペイン留学中の護君がなんと、スペインからワインを持ってきてくれました。もう一人の旅の仲間のE子さんが日本からおかきを!(うれしい!)
テントのなか、ろうそくの明かりで、ワインを開けて乾杯!
★メリークリスマス!★

人生史上、最高のクリスマスでした。
夜は満点の星空!★☆★

次の日は4時間、ラクダに揺られて砂漠の真ん中の遊牧民のおうちのちかくに到着。


近くの砂丘に登りました。

ラクダもテントの近くで寝ますが、逃げないように膝をくくられています…
ちょっとかわいそう


ついでにラクダの足は砂漠を歩きやすいかたちをしています。足の裏はフェルトを張ったようになっています。

今夜の晩ご飯は、砂のなかで焼くベルベルピザです。
砂漠に毛布を敷いて、身体が冷えるまで寝転がって星を見ました。
★☆★
365度、地平線のすぐ上から星が出ています…。
プラネタリウムみたいです…

天の川が明るすぎます…

流れ星が飛び交います…

すばるがはっきり6つ見えます…

もったいなくて、夜中に何度も起きて、星座が移動していくのを見ました…

朝になると、砂丘の向うにお日様が登ってきて…
お日様って明るくて、温かくて
なんて素晴らしいんだろう!とそれだけで感動して手を合わせたくなりました。

砂漠の生活は電気もガスも水道もないけど
砂だけしかないのに、
生きていくのに必要なものはなぜかぜんぶ、そこにあるんだなあと感心させられたのでした。

星空はカメラの知識が不足していて撮影できませんでした…
すいません…