隠岐諸島が世界ジオパークに 国内外から誘客に弾み

業界紙トラベルニュースより
島根県隠岐諸島が9月9日、世界ジオパークに認定された。韓国・済州で開かれた世界ジオパークネットワークの会議で決まった。認定が見送られた昨年に続く再挑戦で、国内では6地域目になる。
世界的に貴重な地質遺産と自然に根づいた文化の希少性を認定する世界ジオパーク隠岐諸島には、大陸から分離し諸島が形成される過程を示す様々な地層や岩石が残っている。地形的にも火山活動を物語るカルデラ、海岸浸食による奇岩や断崖が各所で見られる。また、独自に進化した貴重な生態系や日本海沿岸に広く分布する隠岐産の黒曜石、後鳥羽上皇らの流島地だったことなど歴史や文化に触れることもできる。
ジオを象徴するひとつ、国賀海岸(西ノ島)

昨年の会議では認定が見送られたが、隠岐の4町村などでつくる推進協議会では改めて申請していた。
隠岐ジオパーク推進協議会の松田和久会長(隠岐の島町長)は「隠岐の自然や文化が有する価値が世界から認められたことは、地元住民の1人としてもたいへん誇らしい気持ちです。これまで地元住民の皆様が育んできた、エコツーリズムの取り組みや隠岐を愛する思いが評価された結果だと考えています。この1年間、認定保留という結果をばねに、各町村役場や島根県、民間団体や専門家らとともに一体的となって取り組んできた成果でもあると考えています」と喜びのコメントを出している。
地元は歓喜に沸いた
隠岐4町村では今後、自然体験やトレッキングに積極的に取り組む旅行会社へのPR、学会や大学などの視察研修の受け入れを強化するとともにインバウンド誘致も進めていくとしている。ジオパーク認定を機に、地域振興や人材育成も推進していく考えだ。
なお、日本国内では洞爺湖有珠山(北海道)、糸魚川新潟県)、島原半島長崎県)、山陰海岸京都府兵庫県鳥取県)、室戸(高知県)が世界ジオパークに認定されている。


ジオパークとは
http://100.yahoo.co.jp/detail/%E3%82%B8%E3%82%AA%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AF/
ジオパーク(英: geopark)とは、地球科学的に見て重要な自然の遺産を含む、自然に親しむための公園。地球科学的に見て重要な特徴を複数有するだけでなく、その他の自然遺産や文化遺産を有する地域が、それらの様々な遺産を有機的に結びつけて保全や教育、ツーリズムに利用しながら地域の持続的な経済発展を目指す仕組み。日本語では「地質公園」と訳されることがあるが、誤訳である[1]。日本ジオパーク委員会では「大地の公園」という言葉を使っている。