地球へ途中下車第97回

素敵な熟年ご夫婦の1年間世界旅行の記録

前回までhttp://d.hatena.ne.jp/KokusaiTourist/20131130

今日はマイアミからいよいよニューヨークに向かいます。
○○
2012年04月26日(木) 12時14分19秒
アメリ
【たまには一人でおつかい】
…マイアミに戻って来ました。
今日は移動の調整日で、ほとんどどこへ行くわけでもなく、一日、明日からのニューヨーク行きに向けての準備をしていました。

泊まっているのは空港近くのロード沿いのモーテル。…一泊45ドルです。駐車場を囲むようにアパートのような宿泊棟が建っており、少し離れたところにオフィスの建物があります。宿泊客はほとんどが車で来ています。

…お昼を近くのレストランで食べたあと、夫はモーテルの部屋に戻ってインターネットでニューヨークとワシントンの宿さがし、妻は晩ご飯の食糧の買出しに行くことにしました…。

この旅の道中でも、ときどき2人別行動をする日があったのですが…、
(市営プールが男性と日と女性の日に分かれていたときとか…どっちかが熱を出して寝込んでいたときとか…)
一人で歩くのはやっぱり緊張します。…でも内心、実はワクワク…

モーテルの周辺にはスーパーがないことはわかっていたので、バスに乗って遠出することにしました…(妻、知らない町で適当にバスに乗り、気に入った場所で降りるのが実はちょっと好き…)。

…バス停で待っていると、36番のバスが来ました。
「マイアミスプリング行きだけどにマイアミスプリング行くの?」
…例によってバス黒人女性の運転手に(バスの運転手はなぜか8割黒人女性です)そう聞かれたので、
「そう、そう」
と答えました。
(…そうだ。マイアミスプリングへ行こう…)
NW36ストリートは、
(たぶんアメリカはどこともそうだと思うのですが、南北がAVで、東西がStになっています)
どこまで行っても同じよう。ところどころにモーテルが数件とレストラン数件が点在しているばかり。
どのあたりで降りようかな…、と悩んでいるとバスは大きく右に折れて住宅街に入りました。どうやらこの住宅地がマイアミスプリングのようです。
住宅街を右に折れたり、左に曲がったり、グルグル、
あっ、ここ、ちょっとにぎやかかも。ここで降りてもいいかも。

…と思っていたら通り過ぎて、町の外れでバスは止まり、
「終点。降りて」
……

さっきのちょっとにぎやかな通りまで歩いて戻ると、念願のスーパーマーケットがありました!

スーパーの前にもバス停があることを確認して、いざお買い物!

お惣菜コーナーで、
 ハムステーキ2枚…1、45ドル
 3種類のポテトサラダ…2,5ドル
 ベジタブルマリネ…2,7ドル

アメリカにしては安い! 安い!
お皿に盛り付けるとこんな感じで1人あたり3、8ドル。

パック入りワイン、焼きたてのパン、ポテトチップにジャイアントコーン
買わないお菓子や雑貨なんかもさんざん見て回って満足し、そろそろ明るいうちにおうちに帰ろう、とスーパーを出て、バス停の前に来たのですが…、

……

バスが来ない…
ぼけーっと待つこと30分。

……

ようやく、向こうから来たときと同じ36番のバスが来ました。

でも行きも、帰りも、バスのなかの乗客はずっーと妻たった一人…

そりゃバスも来ないはずだわ…

NW36に戻り、見覚えのあるモーテルの前でヒモを引っぱって降りる合図。
無事、おうちに戻ってきました。

アメリカはほんとうに車社会。
一応、バスは走っているとはいうものの本数は少なく、車がなければ日常の買い物をするにも大変、どこに行くのも車が必要なようです。

明日はニューヨークです!

自由の女神に会いに行きます!





2012年04月27日(金) 11時57分45秒
アメリ
アメリカのホテルとマーティンルーサキング牧師
アメリカは世界一の消費大国。
…その国を低予算で長旅しようとすることそのものが、そもそも「企画がブレている」…のかもしれませんが、出来るだけコストをかけず長期間旅をしようと思うと、宿泊費をどう抑えるか、ホテル選びがポイントのようです。

そびえたつシティホテルはどこも立派で高い! しかもホリデーイン、ベストウエスタン、ヒルトンにシェラトンなど、系列ホテルがほとんど。…とても一泊60ドル以下では泊まれそうにない。
一方、ユースホステルのドミは安いけど、こちらは3ヶ月先まで予約満杯…

…我々にはいわゆるモーテルと呼ばれる、車で旅行している人たちの宿が予算的にもニーズ的にも合致しているようです。
モーテルはまちの中心から少し離れた幹線道路沿いにあります。駐車場を囲むように宿泊棟が建ち、レセプションでチェックインをしてカギを受け取るとあとは貸部屋感覚で使います。部屋にはテレビ、エアコンに冷蔵庫がほぼ標準装備のようです。

問題は移動。目の前の道路をときどき走っているバスが頼りなんですが、本数は一時間に一本とか、あまり期待できなさそう…。

アメリカの大量生産・大量消費・大量廃棄社会は、食糧品や耐久消費財だけではなく、社会のあらゆるシステムについて同様で、古いタイプ、昔の型、時代遅れの、などはどんどん整理、捨てられていき、効率と利益率のよい新しいシステムに次々に切り替えられていくようです。
ホテルも同じく、かつて鉄道の駅やグレイハウンドのバスターミナル周辺にあったと思われる中規模のちょっと古めかしい、手ごろそうなオールドホテルは軒並みつぶれて廃屋化していました…。

そんななか、メンフィスのまちで…
アムトラックの駅近くの路地に、オールドファッションなホテルがひっそりと一軒…その名もロレインホテル…

 おーおー! これや!これや!
 こういうホテルを探していたんや! 
 ちゃんとあるやんか!
 あそこならきっと安いに違いない! 
 それにオールドファッションでおしゃれ! 場所も便利!
 よし!あそこに泊まろう!

…と、勇んで行った2人。
あれ? レセプションの入り口が閉まっている…よ…?
 9am〜5pm?
なんか博物館の入り口のような雰囲気…
部屋はすべて真新しいカーテンで閉められており、一室の前、306号室の前にだけ大きな花輪が…

あっ、ここは…

そうです。
国立公民権博物館…。

1968年、マーチン・ルーサ・キング牧師が演説でこの地を訪れたとき、何者かによって暗殺されたのがこのロレインホテルの306号室で、ここはそのままマーチン・ルーサ・キング牧師の功績を残すための公民権博物館として保存されているホテルだったのです。

マーチン・ルーサ・キング牧師は黒人に対する差別の撤廃と公民権運動に生涯をささげた指導者です。奴隷解放から100年がたった1950年頃でもまだバスのなかでも、食堂でも、映画館でも、白人と黒人は座る場所が分けられていたり、ホテルの宿泊も黒人であるというだけで断られるなど、さまざまな差別が存在していました…。これらを禁止する公民権法が制定されたのは1964年のことです。

…しかし最近も黒人少年が自警団員によって射殺される事件がアメリカで起こりました。アメリカ社会から本当に人種差別がなくなる日は来るのでしょうか?

 私には夢がある。
 今日も、明日も困難に直面しているが、
 それでも私には夢がある。
    (1963年ワシントン「私には夢がある」演説)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
夕方、ニューヨークに着きました!
ニューアーク空港から住所だけを頼りに、エアトレイン、NJトランジット、サブウエイを乗り継ぎ、予約しておいたマンハッタンのチャイナタウンにある一泊60ドルの安宿にたどりつきました!

…おめでとうございます! 堂々の、「世界のこんな宿に泊まった!驚愕のホテル・ベストテン」入りです! 

理由は次回…

2012年04月28日(土) 11時41分40秒
アメリ
自由の女神はみどり色?】

アメリカの象徴、自由の女神です。

自由の女神って、なんとなく、石膏か大理石でできているような、白い像のイメージがあったのですが…、実際にはブロンズ像なので、出来た当初は銅色で、その後、酸化していまはみどり色なんですね!ちょっと意外でした。

本当は像の内部、頭の冠の部分まで上がれるそうなんですが、現在は工事中につき、いけませんでした。行ってみたかったデス。

独立100年を記念してフランスから贈られたものなんですね。自由の女神は数少ないアメリカの世界遺産のひとつです。

マンハッタンの一番下のバッテリーパークというところからフェリーが出ています。
自由の女神のあるステチュードリバティ島と、移民博物館のあるエリス島を回り、一人13ドルでした。
フェリーから見たニューヨーク。

このフェリーは年じゅう混んでいるらしいですが…今日も混んでました。
チケットを買う行列に40分、フェリーに乗るのに1時間20分待ち…。

2時間かかりました。それでも途中から一人がチケット買いに並び、その間一人がフェリー待ちの列並んだので2時間で済んだんだと思います。♪2人でドアを閉めて〜2人で名前消して〜♪…いたら3時間はゆうにかかったと思います。

移民博物館のあるエリス島は、新大陸をめざして来た人々が入国手続きをするためにまず最初に上陸した島だったそうです。19世紀以降も耐えることがなかった移民たちをまず海で迎えたのが自由の女神であり、この場所でした…

移民の人々が持ってきた鞄だそうです。これって、当時のいわゆるロストバゲッジ?

アフリカから奴隷として連れてこられた黒人の人たちの暮らしについても、当然、語られています。
アメリカの歴史は建国からまだ230年ほどしかたっていないのですね…

バッテリーパークに戻ってきて、次に訪れたのはワールドトレードセンター跡。
9・11同時多発テロで倒壊した2つのビルの跡は、まわりを追悼碑で囲んだ水場になっていました。

そして新しいツインタワーの建設が進んでいます。

世界経済を左右する金融街、ウオール街もこの近くです。
世界大恐慌も、リーマンショックもここから始まりました…

それにしても…ニューヨークの地下鉄、ややこしいです!
継ぎ足し継ぎ足しを繰り返した結果か、上りと下りで通る路線・駅が違ったり、とにかく複雑です!乗り間違い必須なので、乗り放題のパスを買ったほうが安心です!
(一週間29ドル)

…ところで、「世界でこんなところに泊まった・驚愕の宿ベストテン」に堂々入賞間違いなし!のニューヨークで2人1泊60ドル、チャイナタウンの破格の宿ですが…
トイレ・シャワーが共同はもちろん、部屋が驚愕の狭さです。3畳ぐらい?ほぼ、セミダブルの幅しかありません。鞄が広げられません…。

狭っ…

しかも隣の部屋との仕切り板が薄いのか、天井が網でその上がつながってつーつーになっているためか、隣の部屋からの音声が丸聞こえです。(ツメ切っている音が聞こえるしな…)。

隣のイビキがうるさいです!

明日はアッパータウンへ、タイムズスクエアエンパイアステートビルへ行こうと思います!
○○
2012年04月29日(日) 23時10分37秒
アメリ
【一番、ニューヨークらしい場所、といえば…】
ニューヨークといえば…

やっぱりここ!
タイムズスクエアーです。
いろんな映画によくでてきます。

…ディズニー映画『魔法にかけられて』で、魔女のお母さんがマンホールの蓋を飛ばして、登場するシーンをやってみました…

ロックフェラーセンター…ここは冬、スケートリンクなります。いまは…中途半端。

結婚式をやっていました!

ニューヨーク市立図書館まえ。なかはとっても荘厳な雰囲気でした。ここはもし妻がニューヨークに住んでいたらいちばんのお気に入りの場所になると思います。

こんな緑がいっぱいある静かな森のような公園が…

こんなビルの隣にあるのもニューヨークらしいです。

地下鉄の駅がおしゃれなのはちょっとパリに似ています。

ペーパークラフトのようなビルディング!

ペンステーションと並んでニューヨークを代表する駅、グランドセントラル駅とメイライフビル(左)、クライスラービル(右)

そして夜は定番のエンパイヤーステートビルに夜景を見にやってきたんですが…

…エンパイヤーステートビルは9・11のワールドトレードセンターの崩壊で、皮肉にもニューヨークで一番高いビルに返り咲きました。

8時過ぎごろ、まちにぽつぽつと灯かりがともりはじめる夜景のいちばんきれいな時間に合わせて行ったつもりが…飛行機なみの厳重な荷物チェックと混雑で40分ぐらいかかり、上に上がったらとっぷり暮れてしまいましたわ…

あれ?そんなに電気がついてない…ね?
そうなんです…よく考えたら今日は土曜日だったんです…
夜景を見るならビルに灯かりがついている平日に!
…23ドルするのでもう一度見に上がる勇気はありません…

ところで今夜の宿のあるYMCAのある47stと3Avの交差するイーストサイドあたりはミニ日本人街のようなのですね。
かつ、さぬきうどんなど日本食レストランが3、4軒並び…、
スーパーにはなんと…

納豆です!
これは初めて見ました!

狭いYMCAの部屋で(チャイナタウンの3畳ホテルよりましだけど)、ビールと納豆で乾杯しました!