地球へ途中下車第98回

素敵な熟年ご夫婦の1年間世界旅行の記録

前回までhttp://d.hatena.ne.jp/KokusaiTourist/20131201

今日はニューヨークとワシントンです。
○○

2012年04月30日(月) 21時36分51秒
アメリ
【ニューヨークのBOOKOFF
今日は日曜日です。

ニューヨークっ子にならってセントラルパークへ行くことにしました。

…それにしてもたくさんの市民がこのセントラルパークで休日を過ごしているのにびっくりです。みんな犬を連れてきたり、子どもとボール投げをしたり、まったり過ごしています…

…我々もさっそく芝生のうえにポンチョを敷き、さっきそこで買ったホットドックを食べ、日本食スーパーで購入した大福とおかきを食べ、寝転んで本を読み…昼寝し…本を読み…
…本…

ん? 本?!

そうなんです! 新しい本を手に入れました!!!

ここ、ニューヨークには45stの5avと6avの間に、なんとジャパニーズBOOKOFFがあるのです!


…ちなみにロゴは黄色と黒ではないのですね…?

一階は「読み終わった本お売りください」、のニューヨーク版。ニューヨークっ子も多数利用しているようです。そして2階が日本書のコーナーになっています。規模、品揃えもちょっとした規模の小さいBOOKOFF店舗なみ。一瞬ここがどこかわからなくなります…。


値段も1ドル〜と、日本なみなのがうれしい!


昨日のスーパーの納豆といい、やっぱりニューヨークは大都会なのだなあ…という気がします。
チャイナタウンの隣はリトル・イタリアでイタリア人街。
まちを歩いているとアイリッシュパブあり、讃岐うどんの店あり。
世界中から、人と、物が、集まっているようです。
刺激的でエキサイティングなまち…と言われるのがうなずけます。
タイムズスクエアは今日もやっぱりすごい人です!

…しかししかし、それにしても、ニューヨークの地下鉄はややこしいです…
世界中の都市で地下鉄に乗りましたが、こんなにやっかいなのははじめてです…

路線が複雑なのと、急行があるのと、weakendと深夜はなんか違うらしい。入ってくるホームが違うからな。
今夜、47stからまたまたチャイナタウンにお引っ越してきたのですが、
(別に好き好んで引越しているわけではないのです…。予約がとれなかったのと、少しでも宿代を節約するため、そうなったのです…)

日曜で午後9時を回っていたためか、チャイナタウンへ行く路線との乗り換え駅で電車が来るのを30分待ちました…。
(チャイナタウンの最寄駅はB・D線のグランド駅ですが、この駅は駅を降りたところから中華街のニオイがします…環状線鶴橋駅が焼肉の臭いがするような感じです…)

地下鉄の駅や車内の治安はそんなに悪くはないようですが、週末と夜遅い時間帯は要注意!と思います!

明日はワシントンシティに移動します。

2012年05月01日(火) 21時23分27秒
アメリ
【ワシントンDCは魅力的博物館がいっぱい!】
ニューヨークを朝10時発のグレイハウンドで…
(ニューヨークのグレイハウンドバスティーポはダウンタウンの地下鉄で行ける便利な場所にあるので9時過ぎごろ、宿を出たらまにあいました…)
4時間10分…

アメリカの首都、ワシントンDCに着きました!
泊まっているのはユニオン駅から一つ目の駅から歩いて10分ぐらいのモーテルです。グレハンのターミナルから徒歩30分ぐらいなので歩きました。

ニューヨークのチャイナタウンの宿(ホテルとは呼びたくない…)とおなじぐらいの値段ですが、部屋の広さ、余裕で4倍ぐらいあると思います。何をするにもベッドの上だったあの部屋は過酷でした…

ワシントンDCには2泊のつもりだったのですが、調べてみると、スミソニアン地区とそれ以外にもおもしろそうな博物館がいっぱいあるので、もう一泊増やして3泊することにしました…

まずゼッタイにはずせないのが、国立航空宇宙博物館。宇宙好きの我々はモスクワの宇宙飛行士博物館でもかなり興奮。一日かけたいと思います。

それから映画『ナイトミュージアム』の舞台になった国立自然史博物館
この二つは必見、と思っていたのですがほかにも、
007かミッションインポシブルか、スパイの仕事を紹介する(?)国際スパイ博物館…とか
20世紀以降の世界を騒がせたニュースの数々を紹介するニュージアム…とかもおもしろそう!

とりあえず明日からこの4つの攻略を目標にして回ってみます!

2012年05月02日(水) 14時11分30秒
アメリ
スミソニアン航空宇宙博物館にまる一日】

スミソニアン…とは、正確にはスミソニアン協会の博物館と美術館のことで、1846年、イギリスの科学者、スミソンの遺言により、合衆国に寄贈された私財を基に、人類の知識・芸術の普及と向上を図ることを目的とした組織の集合体です。
国会議事堂からリンカーン記念館までの、モールと呼ばれる広大な公園に18の博物館と美術館が集まっています。

うれしいことに入場はすべて無料!
…ドイツのベルリンにも博物館島という博物館が集まっている島がありましたが規模、内容ともにおそらくこのワシントンDCが世界一、といわれています…

そしてここで一番人気なのが、NASAのノスタルジックファンタジーともいうべき、航空宇宙博物館です。

入ってすぐに、実際に触れることができる月の石があります。
指紋認証ではありません…。△のところが月の石)

そしていきなりジェミニ宇宙船、アポロ宇宙船の実物! 

…ここの特徴は、燃料さえ入れれば今でも飛ぶ! 本物ばかりが展示してあることだそうですが、アポロ11号の指令船、月面着陸船は、われわれとしては、1969年の人類の月第一歩をオンタイムでテレビにかじりついて見ていた20世紀少年世代なだけに、さすがに興奮! いきなりテンションがあがってしましました…。

1903年ライト兄弟が初飛行に成功してからわずか半世紀で、人類は宇宙をめざしたのです。

その科学技術の進歩のスピードには驚かされます。展示コーナーではそんな歴史の紹介、旅客機の紹介なども。
…でも航空技術の進化にとってやはり戦争、戦闘機の需要が大きかったことも事実としてうなずけます。第一次世界大戦当時と第二次世界大戦に使用された各国の戦闘機…本物のゼロ戦を始めて見ました…

ソビエトとの宇宙開発競争、そしてアポロとソユーズとのドッキング…

アフガン戦争で使用された無人機。

目(窓)がないのにミサイル積んでいるのがコワイ…
…このへんになってくると、毎年、莫大な国家予算を軍備につぎ込み、軍事産業によって経済が成りたっている軍事大国・アメリカの素顔が見え隠れしてきます。
戦闘機の操縦、敵機撃墜のシュミレーションができる操縦体験コーナーなんかもあり、子どもや若者で賑わっています。アメリカは国民の意識を常に戦時下の緊張状態におき、いまも見えない敵とたたかい続けているようです…

しかし! IMAX3Dシアターはすごかったです!3Dがさらに進化していて、ものすごくリアルに、きっちり立体画像、ハップルが捕らえた最新の宇宙の姿の3D映像はさすがにうなるものがありました。こんなきれいな宇宙ははじめて見ました…これはぜひおすすめします!時間によって何本か違うフィルムを上映しています。

もうひとつのオススメは宇宙食フリーズドライ・アイスクリーム。ちょっとお高くて6ドルですが話のネタに。おみやげにもいいかも。味は意外とおいしい。

結局、航空宇宙博物館には開館の10時から閉館の5時30分まで一日いました…それでも時間、足りなかったです。

明日は映画『ナイトミュージアム』の舞台、国立自然史博物館へ行きます!

…なかなか賢そうな顔をしたワシントンDCのリス








2012年05月03日(木) 15時56分05秒
アメリ
【広島に原爆投下したB29、エノラゲイ
ワシントン・スミソニアンでの見学に関して、 読者のみなさんからいくつかのメッセージ、コメントをいただきました!
貴重な情報、応援、ありがとうございます!

スパイ博物館は「がっかり博物館」だということ…フィリプス美術館がよいということ…
そしてウドバー・ハジーセンターにエノラゲイを見に行ってほしいということ…

予定を変更し、今日はまずウドバー・ハジーに行きました…。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

ウドバー・ハジーセンターは、地下鉄の駅から路線バスまたは空港バスでダレス空港まで約1時間。そこから45分おきに出ているシャトルで15分。…要するに非常に行きにくい場所にあります…
モールにある航空宇宙博物館の別館で、主に本館に入りきらなかった大型機、歴史的に重要な戦闘機、旅客機、宇宙船などが展示されています。

本館がテーマによって部屋分けされていたのに対して、こちらは大きな格納庫の様相です。

…ここに人類史上初の核兵器原子爆弾を広島に投下し、たった一発の爆弾で10万人以上の人々を殺戮し、キノコ雲を撮影したB─29型爆撃機エノラゲイの実機が展示されています。
まずB29という爆撃機の、実物の大きさに驚かされました。

展示されている飛行機のなかでも群を抜く大きさです。

ちょうど真ん中の白いのがエノラゲイ
旅客機ほどの大きさがあります。…これと同じ型の爆撃機東京大空襲や大阪大空襲のときは、何十機、何百機と空を覆いつくしたと言います。どんなに怖かっただろうと思います。
はだしのゲン』のなかに、太陽の光を受けて銀色に輝いていた、とあったように思うのですが、銀色です。

原爆を格納していたと思われる部分です。

当時の日本の戦闘機、月光、晴嵐紫電改なども、エノラゲイの大きな翼の下に展示されていて、なんだかな…です。

エノラゲイはこの博物館での主要な見どころのひとつらしく、アメリカ人のツアーが立ち止まって説明をしています…

内容は聞こえません…どんなふうに説明しているのでしょうか? 知りたいところです…。

アメリカの原爆に対する評価は、「原爆の投下によって第二次世界大戦終結が早まり、それによって多くのアメリカ人の人命が救われた」…というものだと聞いたことがありますが…。

昨日、行った航空宇宙博物館本館でびっくりした展示がひとつありました。
第二次世界大戦のエース」というコーナーで、各国の飛行士の顔写真と、彼が何機、敵機を撃墜したか、という数字がそれぞれ書かれていて「エース」と紹介されていたことです…。

日本人も紹介されています。

第二次世界大戦で使用されていたこのアメリカの戦闘機には打ち落とした敵機の数?落とした爆弾の数と?が記されています…。その感覚がいまも変わらず続いているのです。

その下のシュミレーションコーナーでは実際に飛行機を操縦したり、飛行しながら敵機を撃ち落すシュミレーションゲームが体験でき、子どもたちがたくさん並んでいます。

…戦争は人と人との殺し合いでした。それはどの国でも同じです。
だけど、世界を回っていま感じることは、ヨーロッパは、いまでも戦争を忘れていません。それは二度と戦争という過ち、悲劇を繰り返さないために、そのために忘れない、そういう誓いのように思えました。
はっきりしていることはアメリカも決して戦争を忘れません。なぜならいまも戦争を続けているからです。そしてアメリカはこれからも戦争を続けていくために忘れない。その明確な意思の違いが感じられます…。

帰りのシャトルでたまたま日本人の若い男性2人と一緒でした。2人とも本館には行かずにここだけ来た、と言っていました。2人とも目当てはスペースシャトルディスカバリーだそうです。

それは我々がアポロ11号が見たかったのと同じ感覚なのかもしれません…。
…いずれにしても大空へのロマン、飛行機のかっこよさ、すばらしさ、未知なる宇宙へのあこがれ…それらが知らず知らずのうちにたくみに軍事目的に誘導されてしまう国、それがアメリカです…。

モールに戻ってきて、大急ぎで国立自然史博物館を見学しました。
地球上のあらゆる生物、鉱物、化石や人類の進化について。地球について。
…悪くはなかったですが、感動はあまり強くなかったです…ひらたく言うとアメリカという国が人類の歴史、世界をどう評価し、どうしたいと思っているのか、ここではその意思が明確に出ていない…からなのかな? なんて思えてきました…