地球へ途中下車第137回


素敵な熟年ご夫婦の1年間世界旅行の記録

前回までhttp://d.hatena.ne.jp/KokusaiTourist/20140405
世界一周旅行は終わりましたが、『旅の実践編』などとして貴重な情報を届けていただきます。
旅の実践編
【世界一周・旅の体調管理】
2012年09月02日(日) 13時41分42秒
昨日は帰国後、2回目の地域での世界一周旅行報告会でした。
今回は夫と妻を入れて21人が集まり、話を聞いてくださいました…
最後の質問のなかで出たのが
「一年間、体調は大丈夫でしたか?
身体はもちましたか?」
というものでした…。
夫と妻は今回の旅行で
夫の中耳炎─フィンランド(出発後約2か月後)
2人そろって風邪(妻は膀胱炎も)で、カナダ(出発後約10か月後)
と、2回、医療機関を利用し、海外旅行傷害保険のお世話になっています。

そ以外にも単純な熱を出したのが
 妻 タイ・プーケット島(出発後約10日後)
 インド・バラナシ(出発後約3週間後)
 イギリス・ロンドン(出発後約1か月後)
 夫
 インド・ニューデリー(出発後約1か月後)
  →中耳炎につながる
 クロアチア(出発後約2か月半後)
で、疲労による発熱と思われるときは、下がるまでホテルでひたすら寝ていました。いずれも37〜38度の熱で、約1日〜2日で下がったので、医療機関にはかかりませんでした。
振り返ってみるとこれらは最初の2か月までの間に集中しています。それまでの海外旅行の経験が、10日から長くても15日ぐらいまでで、その期間を過ぎた時点で、身体のほうが
「あれ? そろそろ旅行という非日常の緊張から解放されて、日常に戻る頃なのに、まだ緊張状態が続いているよ? おかしい…」
というわけで赤信号を出していたのだと思います。
それにプラス現地での風邪などのウイルスとの接触などの諸条件が加わるのでしょうか。
(高山病のときもそうでしたが、環境変化への適応は妻のほうが反応が早く出て、早く適応し、夫はやや遅れて適応するようです)
いずれにしても、おおむね2か月を過ぎる頃から
「旅という日常」に身体が慣れてくるのか、
「あーこれからはこんな感じで毎日が続くんですか?」
…と身体のほうが了解して、いわゆる慣れてきた、ように感じました。
それから
「心が感動していると、身体はついてくる…」
というセオリー体得がこの旅の一番の収穫です。
イヤイヤ強いられている重労働は病気の発病につながりやすいけれど
自分が楽しく、ウキウキとやっている過労は病気を発症しにくい…
(毎日1万歩から多い時は2万歩歩いていたし、海で泳いでそのまま深夜バスのなかで寝る、なんてしょっちゅうやってましたが平気でした!)
…ようです。
そのうえで、もし体調管理のコツがあるとすれば、十分な睡眠とバランスのとれた食事という一般論のほかに、発病の引き金となるストレスをどうコントロールするか? ということでしょうか?
それは一言でいってムリをしないこと。
少しでもしんどいな、と感じたら予定していた観光をやめて休憩する、とかスケジュールを変更する勇気と、変更できる柔軟性が必要、と思います。
…出発する前、ある人から言われた
しんどいな、と思ったらその場所で立ち止まって、休憩して、それからまた歩き出したらいい
ということば、
ほんとうに、あかん、と思ったらあっさり日本に帰ってくればいい
という心の逃げ道を用意しておくことも精神的な支えになっていたと思います。
それから妻は最初のころ、ずーっと
「突然、具合が悪くなったとき、そこがたまたま先進国なら医療機関にかかってもいいけど…病気になるのだったらG8の国に滞在中に!」
…と思っていましたが、途中から考えが変わり、
「ええやん。そんなん。どこにいたって死ぬときは死ぬ。それまでに生きるんやから、旅するということはその国の子になる、ということや。悪くなったら、その国の子どもとしてその国の病院に行って診てもらったらいい。それでもし日本にいてたら助かるものが、手遅れになっても、それはそのときの運。日本にいてもあかんときはあかんし」
…と開き直ってからはずいぶん気が楽になりました。
(でも、インドだけはイヤや…)
日本にいても年に一度や二度は風邪をひいたり、熱をだしたりするわけですし…
…で、最後のカナダでは、疲れが相当にたまっていたことと、いよいよ最後の北米大陸に入って旅の終わりが見えてきた、一種の安堵感が重なったのかなーと思います。
やっぱり、「病は気から」「病気は緊張がほぐれてホッとしたときにやってくる」というのはありますね…