ハワイ体験レポート ハレアカラ山頂で知るマウイの大自然 その1

WEB版業界紙トラベルビジョンより
ハレアカラのサンセット&スターゲイジング
圧巻の大自然マウイ島の人・風土に触れる体験



サンセット観賞はサンライズよりも天気の予測がつきやすい。思う存分絶景が楽しめる
 「地球で宇宙を最も感じる場所」として知られる場所がハワイにあると聞けば、驚く人が多いのではないだろうか。世界各国の天文台のあるハワイ島マウナケアを思い浮かべる人もいるだろうが、今回注目したいのはマウイ島の標高3055メートルの火山・ハレアカラ。実は映画「2001年宇宙の旅」をはじめ、「ここは宇宙?」と思わせてきた映像は、49.2平方キロメートルの巨大なカルデラを持つハレアカラなのだ。その雰囲気で見る圧巻のサンセットに誰もが息をのむ。今回は「風マウイ」のハレアカラ・サンセット&スターゲイジングツアーでその魅力を体験してきた。
車で標高3055メートルに行く経験
頂上まではマウイ島の魅力に触れる旅


大型バンは高さがあるので、車窓からの景色が抜群
 ツアーは、マウイ島内の宿泊先などのホテルまたは空港からスタート。ハレアカラは舗装道路で頂上まで行くことができるが、気圧の変化や暗くなってからのセルフドライブは気がかりなもの。経験豊富なガイドが送迎してくれるツアーに参加し、説明を聞きながら景色を思う存分楽しんでこそ、ハレアカラ登頂が旅のよい思い出になる。
 まずはマウイ島や島の自然、その特徴について説明がある。これから行くハレアカラや車窓に臨む景色の案内はもちろん、マウイ在住歴の長いガイドが語る山や海、水、風などの自然との距離が近い島の暮らしの話はとても興味深い。標高が上がるにつれて気圧が下がることも、水の入ったペットボトルを用いて、体にかかる圧力を実感させてくれる。トイレを心配して飲み物を調節しがちだが、適度な水分量を摂取しないと体内の循環が悪くなるのだという。
 マウイ島の風土の解説で欠かせないのが、マウイ島の農産物だ。火山灰大地の土壌が育む世界に名高いグルメ野菜となったマウイオニオンや、一年を通じて収穫できるクラ・ストロベリーなどの話を聞いたら食べてみたくなるのは当然。クラ・ロッジの敷地内にあるクラ・マーケットプレイスに立ち寄って、スナックやお土産などのショッピングを楽しむ。敷地内の庭には様々な植物が植えられているので、散策も楽しい。

途中、撮影用の休憩をとる。帰りは暗闇なので、往路で写真撮影をしておきたい
 クラ・ロッジのあるクラ高原の気温は19度。出発したカフルイの29度と比べるとだいぶ涼しく、出発地点よりも標高が高くなっていることが感じられる。ガイドはこの辺りからハワイ固有の植物や生物の説明をはじめる。というのも、標高が上がるにつれて生態系が変わるため、景色の変化を見ながらハレアカラを中心とするマウイ全体の生態系も理解が深まるからだ。知識豊かなガイドと会話をしながら頂上を目指す。

いよいよゲートに到着。ガイドさんが語る半神マウイ伝説が興味深い
 ツアー開始から約1時間30分。午後5時ごろにハレアカラ国立公園のゲートに到着した。「ハレアカラ」とはハワイ語で「ハレ・ア・カ・ラー(太陽の家)」を意味し、その名前の由来となった半神マウイが太陽を捕まえる伝説をモチーフにした絵が描かれた看板の前で記念撮影。すでに標高は約2100メートル。周囲に高木を見かけなくなり、低木が広がりはじめる。ゲートを越えて少し行ったところに公園管理事務所があり、トイレ休憩をしながら、ガイドから国立公園内での諸注意などを聞く。