冬こそ丹後まんぷく紀行(1) 王者・松葉ガニ

「おいしい」冬の京都丹後へ
鮮度抜群、うまさ詰まったカニに舌鼓
 一年を通して日本海の幸に恵まれる丹後地方。なかでも冬は松葉ガニやブリといった“大物”がそろい、一年で一番の活況期となる。「うまさ」は必然、冬の丹後観光に対する観光客の満足度も必然だ。
 その一番手は松葉ガニ。赤い甲羅を連想するだけで思わず舌なめずりしてしまう、古くから人々の脳裏に刻みこまれた“冬の華”だ。11月―3月の漁期には漁港周辺は活気づき、観光客もこぞって詰めかける。
 丹後のカニ漁は夜に各港を出港し、丹後半島経ヶ岬沖合で漁を行い翌朝には戻るため、鮮度は抜群。間人(たいざ)ガニをはじめブランドガニの品質は熟練スタッフの目利きで保証され、現地で食べれば最高水準のうまさにありつける。


冬はこれでしょ、松葉ガニ 松葉ガニの赤い殻の中に詰まった白い身は、新鮮なものほど弾力を持ち、旨味は濃厚、コクは十分。食べ出したら止まらない、みんな無言で一心不乱に食べ続けてしまうという強力なうまさを誇る。
 素材そのもの美味さは単純な調理法でこそ。まずはあっさりとゆでガニ、次に焼きガニで香ばしさを味わい、蒸しガニでほっこりと。そして待ってましたとカニすきが登場。カニ味噌や甲羅酒、カニの天ぷら、最後は雑炊というフルコースでカニを食べ尽くせば満足度が低いわけがない。
 フルコースは天橋立夕日ヶ浦温泉の旅館ホテル、民宿で提供。カニの匂いが充満した宿に泊まるのも、この季節ならではの楽しみだ。