群馬ブームが来る(1) 世界遺産登録9カ月−遺産群の魅力


業界紙トラベルニュースより
 昨年6月、「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界文化遺産に登録されてから約9カ月。中心施設の富岡製糸場は見学客で賑わい続け、ぐんま観光をけん引している。加えて今年後半の群馬観光には、NHK大河ドラマ「花燃ゆ」効果が期待できる。大沢たかお演じる小田村伊之助、後の楫取素彦明治維新後、群馬県初代県令(知事)として活躍する。ぐんまブームが来る。
"花燃ゆ"も加わり熱気
 世界遺産に登録されているのは富岡製糸場のほか、絹産業遺産群として田島弥平旧宅(伊勢崎市)、高山社跡(藤岡市)、荒船風穴(下仁田町)の3カ所。
 富岡製糸場は明治5年(1872年)、明治政府が日本の近代化のために最初に設置した官営模範器械製糸場。長さ140メートル、幅12メートルの繰糸(そうし)場をはじめ、長さ100メートルを超える大規模な建造物が並ぶ工場で、当時は世界最大規模を誇っていた。
 製糸場はその後、三井家や製糸大手の片倉工業に引き継がれ、1987年まで操業を続けた。

富岡製糸場の桜のライトアップ
(画像提供:富岡市富岡製糸場
 田島弥平旧宅は近代養蚕農家の原型となる総二階建ての建物。1階は住居、2階は蚕室で、蚕室には換気設備であるヤグラを備え、近代養蚕法の「清涼育(せいりょういく)」により安定した繭の生産に成功した。
 高山社跡は「養蚕改良高山社」が養蚕技術の普及にあたった場所。養蚕法の1つ「清温育」の指導を行った。現在も蚕室が残っている。
 荒船風穴は自然の冷気で蚕の卵を貯蔵した施設で、電気による冷蔵が普及する昭和10年ころまで活躍した。冷蔵し卵のふ化を遅らせることで、養蚕を年に複数回行うことを可能にした。