お遍路とアートで巡る四国 来年は「逆打ち」

スピリチュアル四国周遊 香川編
プチ体験やミュージカルで遍路体験
 来年、2016年はうるう年。四国八十八カ所霊場を逆に回ると御利益が高くなるとされる「逆打ち遍路」の年だ。 四国遍路は、一般的に1番札所からめぐっていく「順打ち」が基本。逆打ちは88番から始め、順打ちで四国をめぐっている弘法大師と出会いやすいとされている。加えて、遍路道も順打ちをベースに整えられているため巡礼がしにくい。そのため、より御利益が高くなるという。
 四国遍路は今春、文化庁が認定した「日本遺産」に選ばれた。昨年の四国霊場開創1200年に続き注目を集めることになった。
 来年は逆打ちとともに、世界遺産登録の暫定リスト入りを目指しており、20年までの世界遺産本登録に向け弾みをつける年でもある。

四国八十八カ所霊場 20年には世界遺産登録も目指す
 そうした中、四国各地では四国遍路の「プチ体験」をうたった着地型プランなどを打ち出す。
 香川県では、香川から始まる逆打ち遍路を観光スポットをめぐるように提案する「OHENROストーリーブック」を作成。女優でうどん県副知事の木内晶子さんを案内役に、全国の女性に向けて「自分を見つめ直す癒しと磨きの旅」として、県内の札所23カ寺を取り上げた。首都圏や関西圏での観光PRイベントなどでメディアや旅行会社に無料配布している。
 愛媛県東温市坊っちゃん劇場」は来年開場10周年を迎え、1月23日からミュージカル「お遍路さんどうぞ」を上演する。作・演出はジェームス三木さんで、来年9月には香川県高知県徳島県で巡回公演も行う。同劇場では「ミュージカル観劇とプチ遍路体験旅行で、お遍路さん入門として社員研修、教育旅行にどうぞ」とアピールしている。上演は17年2月までの予定。