西谷 文和さん イラク現地から


11月25日
 ロシアとトルコの直接対決だけは避けなければならない。これはほんまにシャレにならない。アサド軍と自由シリア軍の内戦ももちろんシャレにならないが、規模も次元も意味も違う。セルビアの青年がオーストリア皇太子を射殺したという「小さな事件」で第1次世界大戦が勃発。その教訓を忘れてはならない
11月26日
実際に犯人は「オランドが空爆するからだ」と叫んでいたという。この事実をCNNは伝えないで、「仏の社会構造」のせいにしている。「オランドこそテロリストだ!」という仏市民が、パリでデモをすることを願う。いやパリだけではなく、米英独日その他世界の都市で「空爆やめろ」という声が必要。
 シリアのアザーズは、トルコ国境キリスを通過して、最初の街。アサド軍に完全に破壊されながらも自由シリア軍が支配していた。13年の夏頃からISがこの街を奪った。しかしその後、また自由シリア軍が取り返した。住民生活は疲弊。人道支援は欠かせない。その支援者をロシアが空爆プーチン最低!
11月27日
 アメリカもアフガニスタン国境なき医師団が運営する病院を空爆した。司令官は「人的ミス」と「釈明」している。空爆すればするほど、このような悲劇が続く。今回のロシアによるIHHへの空爆は「誤爆」ではなく、狙ったものだろう。これでシリアはますます泥沼に。