2つの世界遺産と花 伊豆の唯一無二を観賞する

業界紙トラベルニュースより
早春の花観光に旬の立ち寄り先が加わる
 今年7月、「明治日本の産業革命遺産」の構成遺産の1つとして、伊豆の国市韮山反射炉世界文化遺産に登録された。1857年から64年まで稼働し、実際に大砲を製造した反射炉としては、奇跡的に、唯一国内に現存する。世界遺産登録により、ほぼ無名だった韮山反射炉が一躍、観光ビッグネームの仲間入りだ。

 
 韮山反射炉という、旬で絶対的な立ち寄り先も加わり、伊豆はこれから花観光のシーズンを迎える。伊豆の花イベントは、12月、下田の水仙まつりで開幕する。1月には熱海温泉で梅まつりが始まり、2月の河津町では早咲きの河津桜と菜の花が川沿いを埋める。伊東温泉では椿の観賞会、西伊豆松崎町には田植え前の田んぼに広大な花畑が出現する。

伊豆の花観光のシーズンは12月の下田の水仙まつりで開幕する
 彩りを加える春の風物詩も多彩だ。東伊豆町稲取温泉の「雛のつるし飾りまつり」は、日本三大つるし飾りに数えられる。今では全国で見ることのできるつるし飾りだが、発祥の地はここだ。オリジナルの魅力を訪ねてみる価値はある。伊東温泉では大室山の豪快な山焼きが大地と空を焦がし、熱海温泉では海上花火大会が夜空と海面を彩る

 夕陽を見るなら西伊豆がいい。夕暮れ、白波立つ駿河湾越しに眺める、南アルプス静岡県のもう1つの世界遺産、富士山の眺めは格別だ。