温泉発電、小型に商機 新たな掘削不要、湯汚さず朝日デジタルより

西日本地熱発電が手がけるマイクロバイナリーを使った発電所。民家の敷地内にあり、源泉から温泉を引き込んで発電する=大分県別府市
 安倍政権は原発頼りで、これはやりたくないから全然力を入れない。旅館関係者も、「誤解」もあって、反対が多い❓❗純粋に科学的評価の立場で議論を進める必要があると思います❗
以下引用
温泉を使い、小型の設備で電気をつくる「マイクロバイナリー」が、大分県別府市など九州の温泉地で注目を集めている。発電量は小さいが、温泉を新しく掘る必要がないため、取り組みやすいのが特徴だ。
 日本有数の温泉地・別府市。自社の源泉から市内の家庭などに温泉を供給している日本地熱興業(同市)は、2年半ほど前からマイクロバイナリー発電を手がけている。
 源泉からわき出た湯は、太い配管を通り、そばにある発電設備内の熱交換器を通る。ここで液体の「代替フロン」が気化し、ガスでスクリュータービンが回り、電気が起きる仕組みだ。湯とガスは混じらないので、湯の成分は変わらず汚れもしない。 
 発電した電力は、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度に基づき、1キロワット時あたり40円で九州電力が買い取る。売電収入は年1千万円を超える。投資した約7千万円は7年ほどで回収でき、その後は利益を生む見通し。太陽光や風力発電に比べて、売電収入が安定していることが地熱を使ったマイクロバイナリー発電の大きな魅力だ。
 発電は自前の源泉がなくてもできる。西日本地熱発電(同市)は、自社の源泉を持たないが、市内の2カ所で温泉主から源泉を借りてマイクロバイナリー発電をしている。湯と一緒に噴出する硫黄性ガスが設備を腐食させないように管理が必要だが、小俣勝広社長は「専門の企業が管理を代行すれば、温泉主に負担がない」と話す。
 発電設備を製造・販売するのは、神戸製鋼所。温泉を使うバイナリー発電設備は他社も製造しているが、同社の設備は小型で、70〜95度の湯で発電できる。既存の温泉を活用できるため、源泉が枯渇してしまうなどの悪影響はないという。
 この設備は、同社のコンプレッサー(圧縮機)の技術を応用している。圧縮機は電気でスクリューモーターを回して圧縮空気をつくる。マイクロバイナリーは、温泉で温めた高圧のガスでスクリュータービンを回して発電する。発電機には、世界初の方式を採用しているという。
 同社によると、工場などから出る蒸気で発電するタイプのマイクロバイナリーと合わせ、これまで約30台を販売。温泉を使った設備は、別府や湯布院、雲仙の温泉地で導入され、鹿児島県や熊本県内にも売り込んでいる。今後は東北地方などへの展開も検討中だ。村上晃一