12月22日 沖縄県議会傍聴記

KokusaiTourist2016-12-23

滋賀県大津市在住の高田恵子(労協 国ツー組合員)さんから「沖縄県議会傍聴記」が寄せられました。
 沖縄県議会最終日、オスプレイ墜落にかかわる抗議決議と意見書が、議員提出議案として論議された。
与党案は「欠陥機米軍MV22墜落事故に関する抗議決議」(同意見書)
自民案は「米軍MV22オスプレイ重大事故に関する抗議決議」(同意見書)

自民党議員は、「墜落ではない、不時着だ」なぜなら、米軍の正式コメントも、防衛省の正式見解も不時着としたからだと、いうもの。オスプレイは欠陥機ではなく、製造しているボーイング社は世界最高の戦闘機製造社であり、次期大統領もオスプレイを大統領機と推薦しているものが欠陥機といえるのか?として、与党案に反対した。

社民・社大・結連合の照屋県議は、与党案に賛成する立場で討論。
本件事故は、明らかに墜落事故。防衛局が頑なに不時着と言い張る姿は、屈辱的。オスプレイの好き勝手な飛行が事故となった。ニコルソン調整官は、記者に対して「うるま市の事件は恥だが、オスプレイ事故は恥だと思わない」と言明している。海兵隊は撤退しかないと、自民案に反対した。

日本共産党の渡久地議員も、自民案に反対し与党案に賛成の立場で討論した。
4つの項目はいずれも、いままでの議会決議で全体がまとまってきたものであることを明確にした。不時着か墜落かについて、沖縄防衛局への第一報は墜落であり、不時着とするのは事故の矮小化を狙うもの。オスプレイは安全だといい続けてきた日本政府の責任は重大であり、軍の論理を優先するものであり、17機導入に影響するために、欠陥機と認めないものであるとして、オスプレイが欠陥機である理由を4点にわたって具体的に指摘した。海兵隊は、日本防衛任務を与えられた部隊ではなく、その任務は他国への侵略であり、海兵隊による残忍な事件を忘れるべきでなく、6月議会では全会一致していることである。植民地主義的なニコルソンの発言は許すべきではないと明快に討論した。

公明党議員は、与党案の殆どに同意するがニコルソン更迭は、人事権ない日本政府にもとめるのはいかがなものかと発言して退席した。
維新の会議員も、自民案はどうしても米軍擁護と受けとれると発言して退席した。

採決の結果、「欠陥機米軍オスプレイMV22墜落事故に関する抗議決議」と同文「意見書」が賛成多数で可決された。
 沖縄県議会は、傍聴者にも詳しい議会日程と合わせて、議員提出議案のすべてを配布してくれました。討論内容も、明快な論理と県民に対する誠実な態度が貫かれていました。が、自民党議員のヤジはいかがなものかと思いましたけれど…。
 翁長県政と、その県政をしっかり支える与党の確かな姿を見ることが出来ました。渡久地県議は「県民の財産、命を守るために、事故原因の徹底究明・欠陥機オスプレイの配備撤回・普天間基地撤去、県内移設断念・海兵隊撤退・ニコルソン調整官更迭」は急務だと強調されました。
 日本は、今、安倍政権の強権的な政治によって、とんでもない方向へ向かっています。この日も沖縄県庁前では、しつこいヘイトスピーチが行われていました。
 沖縄県議会の傍聴、抗議行動の参加を通じて実感したのは、沖縄のみなさんのたたかいに学ぼうということです。
表層的には、日米両政府が束になって、沖縄県民のたたかいを潰すやにみえる。
 でも、この地に来て、みなさんと行動を共にして、確かにとても困難ではあるかもしれないけれど、この国の歯車を未来へ回しなおすのは、沖縄県民のたたかいなんだと、実感しました。日本の未来を、わたしたちの先頭に立って、切り拓いてくれているのが沖縄だった! めげそうになったら、また、おきなわにくることにしよう。


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