兵庫県旅行業協同組合が平和のメッセージ
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「“まがつびよ…”をひろげる会」の発足にあたってのアピール
−世界の平和、安全な旅の環境を願う立場から−
2006年10月 兵庫県旅行業協同組合

 “まがつびよ、ふたたびここに来るなかれ…♪”の詩碑が広島の平和公園にあります。「中間子理論」を確立した日本初のノーベル賞(物理学賞)受賞者湯川秀樹博士が、1954年アメリカの水爆実験に衝撃を受け、自らの研究が水爆開発につながったことを苦悩する中から、平和を求める運動にふみ出すことを決意された良心の詩です。まがつびは、凶事を意味し、原子爆弾投下のことを指しているといわれます。
 世界では今も戦火が絶えません。貧困や圧制がテロを生み、また報復の戦争、テロが繰り返されています。戦後60年、平和憲法のもとで国権の発動として一人の外国人も殺すことなく経済大国となった日本は、世界でも稀有な存在であります。
そしてまた、唯一の被爆国である日本には、平和の大切さを世界にアピールし核兵器をなくし戦争を回避する努力の先頭に立つ名誉ある役割を世界から求められています。それは、ひとり一人の国民が、企業が、団体がそしてあらゆる社会的存在が平和を求める声を上げ、日本が役割を果たせるよう後押しすることで可能になります。
 旅行業、観光業はまさしく平和産業であり、平和でなければ存立できません。それだけに、平和な環境を享受するだけでなく、安全で平和な旅の環境づくりに貢献する責務があります。そんな思いから兵庫県の中小旅行業者の団体である兵庫県旅行業協同組合は、創立30周年を期して、湯川博士生誕100年を目前にした今、この詩と曲、詩碑の存在を広め平和への熱い共感の拡がりで平和への貢献を願って、“まがつびよ…をひろげる会”を立ち上げました。
 それは、旅行業者として地域住民の旅や観光のお世話にとどまらず、社会的存在として旅・業界の健全な発展や平和・安全へも必要な役割を果たすなど、真摯で謙虚な社会的貢献の立場をつらぬくことが、湯川博士の良心にも通じる道だとも考えるからです。
 組合結成30周年の今年、記念式典で“まがつびよ…”の歌唱披露の演出・指導をその作曲者ご自身からしていただきました。そしてその作曲の直接の依頼者である湯川すみ博士夫人が今年5月に亡くなられたことも「会」を立ち上げるきっかけになりました。
 いままさに、“まがつびよ…”とそのこころを拡げ継承させていく取り組みを始めることは意義深いことです。どうか、趣旨にご賛同願えますみな様にはぜひとも、ご一緒にまた、それぞれのお立場から“まがつびよ…”をおひろめくださいますようお願いいたします。

♪まがつびよ ふたたびここに くるなかれ 平和をいのる 人のみぞここは♪(湯川秀樹

ご賛同願えますみなさまには、その旨ご一報いただけましたら幸甚です。

連絡先  兵庫県旅行業協同組合
650-0011 神戸市中央区下山手通5−12−7協和ビル302
電 話 078−351−2966 FAX 078−351−2256
E−mail : hrk@blue.ocn.ne.jp URL: http://www.hrk-tabi.com