一周忌の法話と共同墓「絆」

KokusaiTourist2008-07-20

私事で恐縮ですが…

 昨年夏、数え90で「天寿を全う」した母親の一周忌と初盆を兼ねた法要を、昨日19日営みました。兄弟、子供、孫たちが集まってお寺さんに読経してもらい、後は移動して一緒に食事をして故人を偲べばいいと思ってました。家に親戚が集まるので多少片づけをせないかんけど、あとは移動のバスや食事場所の予約など慣れた仕事やと高をくくっていたら、なんと、数日前に世話になった葬儀屋さんから“初盆の飾り付けお申し付けください”のちらし、前日にはお寺さんから、初盆も一緒にされたらとの電話。
 初めての経験やし、姉妹連中に聞いても、どうしらたいいかわからん… お寺さんにどんな用意をすればいいですかと聞いても、提灯がいるとか何とか要領の得ない返事。前日遅くにくだんの葬儀屋さんに違いは何?と電話し、お布施を少し増やすことと、○○宗(それも当方定かでないが…)なら初盆の飾り付けは特別には要りませんと教えていただいた。
 そんな訳で、少々イラチな私は当日お寺さんが去年に続いて遅れて到着したこともあって、心静かに読経を聞いてる状態ではなかった。しかし、読経、焼香が終わって、お寺さんが時間大丈夫ですか?と聞かれるので、迎えバスの到着時間が迫っていたけど、どうぞと法話をお聞きすることにした。
 その法話は、これまで何回もお寺さんの法話は聞いたけど、正直なところ最も感動したお話だった。一般的な命の尊さ、心の持ち方といった「説教」なんかではなかった。それは、8年前に自動車事故に遭い半身不随でサラリーマン退職を余儀なくされた。自暴自棄にもなっていた時に、高野山で出会ったお坊さんに、「君にはまだ右半身があるし、頭も口もあるじゃないか!」「その元気なところを精一杯使って世のため人のために生きることができる!」と諭され、仏道に入り不自由な右手を中心にリハビリを重ねる中で、何とか普通の生活ができ、仏に仕えて皆さんのお役に立てるよになった。それでも体調不全で休業?せざるを得なかったが、ようやくこの日が復帰第一番の仕事でしたと自らの体験に基づくほんとにいいお話でした。バスを待たせて、いろんな話もし、こちらも感謝だけでなく激励もさせて頂き貴重な時間になった次第です。
 ところで、事情があって母親の入るお墓をいろいろ検討してきた結果、今年のはじめ頃に「共同墓」というのがあるのを知り、姉妹たちの了解も得、お世話になることにしました。今、各地で葬儀やお墓のあり方の議論や新しい取り組みがすすんでいるようですが、兵庫県でもすでに「絆」という共同墓ができてるようです。
 高齢者生協伊丹支部、伊丹労働者協同組合、生活と健康を守る会伊丹支部三者がお寺の協力を得て建設したものです。思えば去年の葬儀も当然突然のことで、業者に「言われるがままに」といった感じでした。葬儀、お墓といった人間に取って不可欠の行事、わからないことだらけのことに専門家の協力を得て共同の力で対処することができるのは有り難いことで広める価値あるものだと思ってるところです。
 それにしても大勢の子供、孫たちに参列してもらい母親も喜んでくれたことでしょう。