たこフェリーを応援

KokusaiTourist2010-03-01

 大学生が利用促進案
業界紙トラベルニュースより
 たこフェリー」を応援したい!―。国土交通省神戸運輸監理部でこのほど、流通科学大学(神戸市)の学生による同フェリーの利用促進策発表会が開かれた。高速道路料金引き下げで経営危機に直面している同フェリーを救おうと地元の学生が立ち上がった
兵庫県明石市淡路市を結ぶたこフェリー明石淡路フェリー)は、明石海峡大橋の通行料大幅値下げが直撃し乗用車やトラックの航送量が激減。観光利用増加につながる企画などで挽回を図るが、浮上のきっかけがつかめていない状況だ。

 同監理部でも昨年に検討委員会を立ち上げ、利用促進案をまとめるなどしていたが、座長だった同大学の森隆行教授が教える学生から要望があり体験乗船を実施。その結果、学生から支援したいという声が挙がり、昨年末、2年生有志11人がプロジェクトチームを立ち上げ、利用促進策を検討してきた。
 この日は、観光利用増加を目指してプロモーション強化と遊覧プラン案を披露。なかでも遊覧プランでは、若年層のカップルとシニア層の夫婦をターゲットに設定し、明石海峡大橋の真下を通るなど独特の景観や潮風といった航路が持つ魅力から、「庶民派のデート」プランを提案した
 明石市内を含めたモデルコースやグッズのほか、大学教授や地元商店街、漁師などを講師にした船内講座の企画も取り入れた。

 発表した赤鹿詩織さんは「学生もボランティアで地域活性化に何か手伝えることが多いはず。協力させてもらえる機会があれば」と話していた。明石淡路フェリーの國安亜津志フェリー事業部長は「学生ならではのユニークな視点で、特に船内講座は面白い。内容を精査して一緒に何かできれば」と講評。その上で「この1年暗中模索してきたが、多くの人の助けがあり、様々な事業に挑戦してきた。今後は小さいニーズをとらえることが大切。なんとか会社存続につなげていきたい」と話した。
(10/02/26)