交響曲第1番HIROSHIMA

被爆2世・佐村河内さん作曲、初の全曲演奏 /京都
8月15日12時44分配信 毎日新聞
 ◇平和の祈りを込めて 被爆2世で全聾(ぜんろう)の作曲家、佐村河内守(さむらごうちまもる)さんの「交響曲第1番 HIROSHIMA」が14日、京都コンサートホール京都市左京区)で初めて全曲演奏された。
 佐村河内さんはクラシックのほか、ゲームソフトや映画などの音楽も手がける。98年に全聾となった後も作曲活動を継続。03年に完成した交響曲第1番は08年、広島でのG8議長サミット記念コンサートで初演された。今年4月には東京でも披露されたが、いずれも抜粋で、全曲演奏は今回が初めて。
 会場には秋葉忠利広島市長や門川大作京都市長も訪れた。客席を埋めた聴衆は、秋山和慶さん指揮、京都市交響楽団の演奏で、原爆の悲惨さや平和への祈りを表した約70分の大曲に聴き入った。
 終演後、舞台に登場した佐村河内さんは「子供たちのために核兵器廃絶に向けて頑張りましょう」と呼びかけた。