市民蜂起

KokusaiTourist2012-11-07

 ウォール街占拠前夜のウイスコンシン2011
凄いタイトルの本が、アメリカからやってきました。日本語にもこんな言葉があったんだと気付かされました。この日本語を活きてよみがえらそうと多くの市民たちの努力が、いま、着実ながら、急速に始まっています。そんなときの全く時宜を得た翻訳出版です。
 日本語版を編集をされたのは、大阪社会フォーラム実行委員会(OSF)で、監訳者として梅田章二さん、喜多幡佳秀さん。訳者は尾川寿江さん、寺本勉さん、西谷文和さん、薮田ゆきえさんたちです。著者はアメリカでもっとも古いオピニオン誌『ネーション』誌のリベラル派記者ジョン・ニコルス氏。あのマイケルムーア監督も登場します。伊藤真さんも推薦です。

ご希望の方は、(労協)国際ツーリストビューローでも取り扱っておりますので、ご連絡ください。
Mail:ktb@silver.ocn.ne.jp
TEL:078-351-2110 FAX:078-351-2140 担当 大村 圭子

A5版206ページ 1800円でお渡しできます。

以下は、監訳者の梅田章二さんのおすすめです。
さて、みなさんへ。
著者のジョン・ニコルスは、ネイションという進歩的な新聞のジャーナリストですが、これまでも労働運動や社会運動に関する著作を多く出版しています。日本では運動論を論評する書籍をほとんど見ません(情勢論がほとんどで)ので、新鮮な感覚で没頭してしまいます。99%の運動の正当性を合衆国憲法修正1条に求めるという歴史的な分析に始まり、完全に支配者に取り込まれたマスコミ状況のなかで、ニューメディアの登場について、デモクラシー・ナウもそうですが、章を割いて分析しています。なによりも、あのマイケル・ムーア監督が燃え上がるという章は面白いところです。これまで「俺の映画を見て運動に参加しないなら俺は映画をつくらない」とアメリカの運動に失望していた監督がウィスコンシンに駆け付けたときの生き生きした姿が想像できそうです。30年間眠っていたマストドンはよみがえったというのはアメリカの労働組合がよみがえったという話ですが、これもオーバーではなく、レーガン時代に弱体化され30年もの間、労働運動は消滅したと悪たれをつかれた労働運動が活性化し始めているという背景には何があるのか、など。
新自由主義は一つは経済的側面がありますが、他方では闘う勢力をつぶすという側面があります。あのゼネストの国、イタリアでも労働組合が統一してゼネストを打つのが困難というきびしい状況にあるようです。このようなときに、新自由主義の本家で労働組合が元気を回復しているということはもっと知る必要があるし、日本の位置づけがどこにあるのかということもはっきりしてきます。解雇規制の撤廃と非正規化のなかで、労働組合がいかにして強くなれるか、ということに対するニコルスの考え方、それはこれまでの労働組合運動に対する批判にもつながりますが、十分に参考になると思います。
この本の原文はけっこう難解な箇所も多々ありますが、市民運動や労働運動に関係しているプロの翻訳家や元高校英語教師などによって翻訳されたものです。
アマゾンでも注文できますが、在庫も少なくなっているようです。
しかし、私のところでは、まだ100冊以上あります。しかも、税金部分はおまけしますので、購読希望の方は是非私まで御連絡ください。1冊1800円です。
若干の説明は
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000032813659&Action_id=121&Sza_id=C0
を参照ください。       梅田章二