地球へ途中下車第23回

素敵な熟年ご夫婦の1年間世界旅行の記録

前回までhttp://d.hatena.ne.jp/KokusaiTourist/20130407


今日はいよいよ北極圏入りです。それと準備編を一つ


2011年08月25日(木) 00時47分03秒

ノルウェー
【ハンザ商人と魚市場のまちベルゲン】
ベルゲンのまちのみどころは、なんと言っても中世に栄えたドイツのハンザ商人たちが築いた海沿いの木造家屋群、ブリュッゲン(世界遺産)です。

狭い間口、奥に細長い造りの建物は何となく京都の町家を思わせます。
ちょっと傾いているところなんかが歴史を感じさせます。建物と建物の間は迷路のようになっていて、工房や土産物やがいっぱい。

暖流のせいか暖かくて気持ちのいい漁港です。
北の海に開けた豊かな漁港の歴史を感じさせます。

そしてやって来ました。フィッシュマーケット(魚市場)!

おおー!

タラバガニ! 伊勢エビ! マッスル(ムール貝)! サーモン!
クジラ肉やトナカイ肉もあります。

その場で食べられるプラッターやサンドイッチも多数。海岸のテーブル席でみんなパクついています。山盛のエビ!
私たちはユースホステルに自炊設備があることを確認して来たので、買って帰って、ユースで宴会します!

エビ(30クローネ)、カニの爪(60クローネ)、タラバガニ足1本(140クローネ)。

途中のスーパーでパンと野菜とビールも購入!

ハンザビール バンザーイ!
(北欧はお酒が買いにくい。8時で販売終了するのと、政府が許可している店でないと売っていない…やっと手に入れた感)

ハンザビールのマークは干しタラと鷹で、ベルゲンとドイツ(ハンザ商人)との友好を表しているのだそうです…

(…ところで北欧に来てからスーパーで買い物をするたびにレシートが気になっていたのですが、ビールや水に+1クローネが追加されています。「冷やし賃?」。でも冷えてないのを買ったときも付いている…なんで?
なんと、これ、リサイクルをすすめるためのデポジットだったのです。空きボトルを返却機に持っていくと1クローネ返してくれるのです!)

…このベルゲンのユースは街中からバスで15分の山中と、不便なところにありますが、そのぶん、景色は最高です。

市街地からはなれている宿は最初のアクセスは大変ですが、生活感を知ることができて悪くないです。スーパーなども観光客向けでなく、地元の日常の買い物に加わることができます。さっきのデポジットのこともスーパーで他のお客さんに教えてもらいました。北欧は全体に物価が高くて旅人泣かせですが、特にレストランでの食事がべらぼうに高い。自炊必須です!

また北欧のユースはリネン代(ベッドシーツ、枕カバー、ふとんカバー)が別で、それで60クローネぐらい取られます(そのかわりバスタオルもついている)。それでもシティホテルに泊まるよりは格安なんですが…
====
現在、ベルゲンからオスロに戻り、そのままスカンジナビア半島を北上中!
明日の朝早く、北極圏に到達です!
○○
2011年08月26日(金) 21時50分53秒
ノルウェー
【北極圏、ロフォーテン諸島】

…いきなり写りの悪い、訳のわからない写真ですいません…
これ、車窓から見えた「ここから北極圏」…のししるしらしいのです…

ベルゲン駅を朝7時58分、オスロ行きに乗り込み…

…ところでノルウエイの国鉄はなかなかのサービスよいです。1等にあたるコンフォートは90クローネ追加で乗れるんですが(私たちはもともとユーレイルパスが1等なのでそのままでOK)、コーヒー紅茶が飲み放題に、なんとネットが通じる!
『福祉のひろば』の連載原稿、ベルゲンのブログこの車内から送信しました!

オスロトロンハイム行きに乗り換え…
…途中でものすごくさびしい景色が続く場所がありました。延々と続く岩、枯草の草原で荒涼というか、茫漠というか…この世の果てっぽく、思わず顔を見合わせ、手をつなぎ合う2人なのでした…1人じゃとてもさみしくてこれ以上北に行くのやめたと思います…。

トロンハイムについたのは夜の10時43分。日暮れの遅い北欧でもさすがに暮れています。
向いのホームにはボード行き(翌朝9時15分着)の夜行列車が待っていました。

ははは…オスロ駅で座席予約するとき日を間違えていて、座席がない! 車内で予約しなおすことになり、念のため、スリーパー(寝台車)が空いてないか聞いてみたら(予約したときはなかった)…空いてた!これでぐっすり眠れる!(850クローネ追加、一等のチケットがあるので500クローネでOK)。狭いけどなかなか快適です。

…だけど、翌朝は、目覚ましをかけ、朝6時に目を覚ましたのです!

北極圏を越えることろを見たかったんです…地図を見ると北極圏にラインが引いてありますよネ。
鉄道の沿線にも、何か看板とか、しるしがあるんじゃなのか?

ひとつ手前のmo i rana 駅通過が6時18分。それでいくと6時半か7時頃に北極圏に入ると想像、ずーっと窓の外を2人して見ていたんですが…
森と湖ばかりで一向にそれらしいブツがない…

…7時過ぎ。そもそもそういうものがないのか、すでに通過して見落としたのか?と思っていたらそこにちょうど車掌さんが通りかかった。「もう通り越したのか?」と聞いてみらた、「あそこにあるあれがそうだよ」とちょうど目の前を通過する、兜ガニのような、宇宙船のような建物を指差すじゃありませんか! 隣のノルウエイ人は笑っています。
えっ? あれ? ずいぶん思っていたのとイメージが違うのですが…あわてて振り返り、一枚だけ撮ったのが冒頭の写真なのでした…


…とまあそんなこんなで北極圏に突入。
終点ボード駅に着きました。
ここからはフェリーに乗り換え、ロフォーテン諸島、最西端、モスケネス島へ!

完全に生活路線のフェリーです。
今までに見たことのない景色です。
ハワイのように、造山活動が新しい島のダイナミックな山とも違う、桂林のように侵食された石灰岩とも違う、氷山が削り取っていった切り立った岩肌…
ロフォーテンはアルプスの頂を海に浮かべたようだ…と表現されるようですがまさにそのとおり。

お泊りはさらにモスケネスのフェリー乗り場からバスで10分のロフォーテン諸島の一番はしっこにあるひなびた漁村オー。(Aの上にマルをつけてオーと読む)

ロルブーという漁師小屋を改造した宿が数件、民家が数件ある以外になにもありません。
スーパーマーケット…って言ってもいわゆる小さなよろずやが5時で閉まると、コーラを買うところも、ご飯を食べるところも、カフェも一切ありません。

およよ…あせりました…私たちはそのとき、激しくお腹がすいていたのです!
(フェリーのなかって、どこともそうですど、高い…。ぱさぱさのサンドイッチかホットドッグしか売ってない。「フェリーのなかで小腹が空いたっていえば、たこ焼きかてんぷらうどんだよね!」「食べたい…」ってパス)。フェリー乗り場で降りるとインフォメーションの前にカフェがあったのだけど、インフォメーションでオーの宿を紹介してもらったら、一日2便しかないオー行きのバスがすぐに来たのでそれに飛び乗ったのでまたまた、食べそこなった。

あわてて、よろずやで冷凍のタラとサバの燻製、じゃがいも、スープ、パンとワインを買って、ロルブーで自炊しました。

あまりにおなかがすいていたので「ようこそ、ロフォーテンいちの腕のいいシェフのいるレストランへ!」とかキャッチは考えたものの、肝心のできあがった料理の写真とるの、忘れました…

このロルブーは一軒の家に8室の個室があり、各部屋に洗面あり、トイレとシャワー、キッチンと応接間は共有。屋根裏部屋ですが赤毛のアンの心境です…

北のさい果ての海に手を浸してみたいと、海岸をめざす夫。一言「冷たい…」(←あたりまえすぎな感想)

カラスが食べ放題の干しタラ…(最盛期は4〜6月)



2011年08月27日(土) 04時41分41秒
ノルウェー
【ロフォーテン諸島、晴れ時々バカラオ】
「ひなびた」にもほどがある漁村オーを、一日2便の、朝早いほう(9時)のバスで出て…

バスは島から島へを渡っていきます。
…北欧って、今の季節がそうなのかもしれませんが、朝は晴れる。…けど午後からはかならず小雨が降ってきます。

一番、風光明媚だといわれているレイネ。ほんとうにアルプスのてっぺんを海に浮かべたみたいです…晴れてたらもっといい写真が撮れたのに…

「弁当忘れても、傘忘れるな」の世界?か?
北欧に来てからずーっとそういう天気の繰り返しで、なかなかきれいな夕焼けが見られません…。ロフォーテン諸島は冬はオーロラの観測地としても有名なんです。誰や、夏でも運がよかったら見られるんちゃうか? って言うてたん(妻です)


着いたところスボルヴァー。ロフォーテン諸島でいちばん大きなまちです。
ATMもあるし、レストランもある! スーパーだって夜11時まで空いている!
すばらしい。

…例によってバスを降りたところにあったインフォメーションで今夜の宿を予約。そろそろ夏休みのピークが終わったので、宿はその日でとれるようになりました。『★球の歩き方』にも載っていた、一番リーズナブルなロルブーを選択。歩いて移動します。

まちのそこかしこで干しタラが売られています。

ロフォーテン諸島はあちこちに港があり、教会があり、歴史的に豊かな漁村だったことをしのばせます。その昔、ベルゲンのハンザ商人たちの繁栄を築いたのは、ロフォーテンで採れるタラ漁だったそうです。

昨日の反省から、今日はお昼を食べるぞ! …ガイドブックを見ると、ノルウエイの郷土料理にロフォーテンで捕れた干しダラと野菜のトマト煮込み「バカラオ」とあります。おー、これ、お昼にいいんでない? レストランの前を通るたびに外に張り出されたメニューでバカラオ、バカラオ…ない。
バカラオ、バカラオと探していると…

…ありました。

店の名前がまんま BACALAO…

もちろんトップメニューにバカラオありました。…でも値段が高い(185nok)のと、量が多そうだったので、一つを頼んで2人でシェア。
これもこの旅で割り切るようになりました。一流のお店のコース料理とか(行ったことないけどな)、バイキングとか以外は、遠慮せず「シェアしてもいいか?」と聞いて、OKなら「もう一つ、お皿をちょうだい」と言うと、たいがい快く持ってきてくれます…(お皿だけ持ってきてフォーク・スプーンを持ってこない場合もあるが…単に気が利かないだけ?)


…ふつうにおいしかったです。(これはつくれる…妻の感想)


今夜の宿もロルブー(漁師小屋)です。海に着き出ています。
このロルブーも8室ですが、細長い小屋の両側が個室で、真ん中が共有部分になっていてそのスペースがめっちゃ素敵で、うまくできていました。
(昨日のロルブー400nok(クローネ)、今日のが540クローネ)。

夜はスーパーで買ってきたレトルトのバカラオ(再チャレンジ)を温めて、それに量り売りサラダ、酢漬けのへリング(にしん)にパンとチーズ…とビールとワイン。


スゥエーデンがへリング(にしん)なら、ノルウエイはコッド(タラ)? 
ヨーロッパであれだけあって毎日食べていたオリーブが北欧に来てからスーパーのお惣菜売り場になくなったのは残念ですが…

ところでノルウエイには名物の山羊乳のチーズがあります…(右の写真のパンの左側にのっかっている茶色のがそうです)

…これ、はじめて食べた味ですが、めっちゃおいしいです!
キャラメルのような甘さ、柔らかさと、山羊のチーズの独特のコク。
おやつにも酒のつまみにもなります…

スーパーで地元民にどれがおいしいのか、聞いたのです…

…観光名所めぐりより、地元スーパーでの滞在時間が圧倒的に長い夫と妻…

2011年06月17日(金) 10時27分17秒
旅の準備編
【健康のチェック】
世界一周旅行、出発まであと2週間になりました!

昨日、妻は乳腺クリニックへ行ってきました。年に一度の定期的な乳ガン検診です。
無事、通過でした!

数年前、少し疑惑があったことがあったので、ここで足止めをくらうとやっかいなことになるな…と待合室で内心、心配していたのですが、ホッ=3
何度目かになるので、あの強敵マシーン・マンモグラフィーにもなんとなく慣れてきました。
…最初は
「こ、これは一体なんの拷問や!」
と。人間、極限に追い詰められると笑うしかないですね…。

あと、病院関係では、来週、いつもの内科を受診して、血液検査をしてもらいます。普段も半年に一回ぐらいはやってもらってるものです。実は遺伝性でコルステロール値が高いのです…。薬は最大出してもらって、それを2〜3日に一度のペースで飲む…という方法で対処します。それでまた日本へ帰ってきたらまた即、受診しますので!

それから同じく歯科受診で、口腔内のチェック。

最後に予防接種(狂犬病破傷風A型肝炎)の二回目打つ。


そして、あとは具合が悪くなったら、もうあっさり白旗を挙げて、現地の病院に行きます!
Σ\( ̄ー ̄;)