地球へ途中下車第53回

写真掲載が復活しました。長らくご迷惑をおかけしました。当ブログ編集者

素敵な熟年ご夫婦の1年間世界旅行の記録


前回までhttp://d.hatena.ne.jp/KokusaiTourist/20130713


今日はデリンクユの地下都市やパムッカレを巡ります。

2011年11月23日(水) 00時52分04秒
トルコ
【地下都市に暮らした人々】
デリンクユの地下都市。
紀元前4世紀頃から、ローマからの攻撃を恐れる人々が最大4万人が暮らしていた大規模な地下都市だったそうです。

地下7層ぐらいまで見学可能なのですが、単純に1層、2層、となっているのではなく、途中から枝分かれしてまた上に上がっていたり、迷路のようで、要するにアリの巣そのもの。…すごく狭く、中腰にならないとすすめない通路や階段がいっぱい。閉所恐怖症の人はちょっとつらいかも。しかもフラッシュをたいたので明るく見えていますが、実際は暗いんです…

リビングや台所、集会所や教会もありました。一番最下層はお墓。ワイン醸造所、家畜も飼っていました。調理場には煙突から煙が地上に排出されるようになっていたのですが、敵の発覚を恐れて調理は夜間にしたそうです…。

ここは教会スペース。

あちこちに同じような地下都市があって、地下通路でつながっていたそうです。

これはもっと小規模な地下都市。上下の層への移動が竪穴で、ロッククライミング式に左右に手足を移動させて上り下りします…。死ぬかと思った…

ようやく出口です。出口はわからないように工夫されており、的の侵入を防ぐための扉岩などもありました…

不思議な光景です。
そもそも地下都市ができたのも掘りやすい、柔らかい石灰層の地層があったからなんでしょうが…

固い地層と柔らかい地層が折り重なっているところでは、雨で侵食をうけて、柔らかい部分が削られて…

キノコのできあがり…








○○

2011年11月24日(木) 15時39分12秒
トルコ
【「パムッカレ」行き「ムカッ腹」バス】
カッパドキアからパムッカレ行きの深夜バスのチケットを買ったとき、チケット売り場のお兄ちゃんからは「パムッカレまで直通で行く。パムッカレへの到着は午前6時半。そこから(我々が予約しているホステルのある)カラハユットまでは無料シャトルバスが出ている」と聞いていた。バスに乗るときも「途中で乗り換える必要があるのか?」と何度も念をおした。「パムッカレ直通」と。
…安心して寝た。
…zzz…
…3時のトイレ休憩に行ったあと、ようやく本格的に寝入ったところ、いきなり「パムッカレ行き人はここで降りて! 早く!早く!」と叩き起こされた。
えっ? 時計は4時半。まだ着く時間じゃない?
訳がわからないまま、ここがどこかわからないまま、荷物を降ろし、言われるままにマイクロバスに乗り換える。あたりは真っ暗。
乗客はみな「ここはどこ?」状態。あと2時間、このマイクロに乗って行くのか? まだ眠い…。とにかく続き、続きを寝よう、と思っていたら、10分後に「ここがパムッカレだ」と降ろされた。どうやらさっきはパムッカレより一つ手前の大きなバスステーション、デニズリで降ろされたらしい。「ここがパムッカレ。ツアーを申し込んでいる人は迎えが来ているからホテルまで行って。ツアーを申し込んでない人、ホテルを予約していない人、ホテルから迎えに来てもらえない人はここでシャトルバスが出る8時まで待て」。

まだ5時前。3時間もある。とにかくここで寝るか…と思うが寒い。
…と思っていたら、一組ずつカウンターに呼び出し、「ホテルは予約してあるのか? 予約していたらそれはどこか? ここでツアーを申し込めば、今からすぐにホテルまで無料で送迎する」とツアーの説明をしはじめた。

バス会社、わざとか、たまたまか、早く着いて、旅行会社に客を売ったな…それとももともとグルか?

ひどい…

私たちはツアーを申し込む気はなかった。1日ツアー代金ランチ付き60リラ(3000円)は決して高いとは思わないけど、カッパドキアのように範囲が広く、公共交通機関もなく、自分たちで到底回れない場所なら仕方ないけど、パムッカレはツアーに入らなくても自分たちでじゅうぶん回れる…泊まらず一日観光してそのまま移動する人
も多い。
我々は温泉があることからパムッカレの隣の温泉村のカラハユットに2泊か3泊、ゆっくり休養するつもりで来た。一日目はゆっくり温泉に浸かって、明日、バスで石灰棚に行き気のおもむくまま、回ろう。それも予定を決めているわけでもない。だから時間に拘束されるツアーは、いくら安くても申し込む気はさらさらなかった。

で、そう言うと、「あっ、そ。ほんじゃ。シッシッ!」ってけんもほろろ
西洋人のいかにもバックパッカーカップルはさっさと外へ出て、歩きはじめていた。
外も明るくなってきたのでそろそろ外に出てバス停がどこか、偵察に行こうと思っていたら、「カラハユット行き! マイクロバスが出るから急いで!」と言われた。
あわてて、乗り込むと、「ホテルは?」ホテルの名前を告げると前まで送ってくれた。「サンキューサンキュー」と言って降りようとすると、「NO、NO。1人5リラ。2人で10リラ払え。シャトルバスで行っても1人5リラする。同じ。ホテルの前まで送ってやった」と。

やられた…

むかついたけど、仕方ないので10リラ払い、ぶーぶー言いながらバスを降りた
「はめられたな」と言いながら、ホテルのドアを開けようとすると

ドアが閉まってる…時間が早すぎてまだ開いてない…

電話で予約したとき、深夜バスで行くことは伝えていたのだけど、それだと到着は8時すぎ。いままだ7時を過ぎたところ。
我々がツアーを申しこまなかったから腹いせ、って感じがした。
本当に5リラするのか知らないが、8時のシャトルバスの時間までなんとかあそこでねばればよかった…

仕方なくネームカードを開いた状態にしてかばんをホステルの前にくくりつけ、早朝から開いている店を捜して朝ごはんを食べた…帰ったらホテルのオーナーが「早く着いたんだな、大変だったな」と外まで出迎えてくれた。

お部屋がチェックインできるまで市営温泉プールへ行きました。プライベート個室温泉1時間貸切が、一人20リラ。温泉は有馬温泉のような鉄分を含んだ赤いお湯だけど、床がもろもろで泥のなかに入っているようでちょっと気持ちワリかったけど…

それより、ホステルの各部屋についている温泉がよいです。
ホステルはどうやらトルコ人の観光客がよく泊まる宿みたい。
二人一泊35リラ(1750円)。温泉つき、冷蔵庫付き、温泉の床暖房付き、ベランダ付きで部屋も広くて快適!

カラハユットのまちもひなびた温泉まちって感じで気にいってます。
明日は世界遺産、パムカッレの石灰棚を見学に行きます。

それにしても、「パムッカレ」行きじゃなくて「ムカッ腹」バスだった




2011年11月25日(金) 01時40分53秒
トルコ
【裸足で歩く石灰棚(パムッカレ)】
やって来ました!世界遺産、パムッカレの石灰棚です!

ホームタウンのカラハユットのバス停から不定期に出ているシャトルバス(2リラ)に乗り(適当に来て、客が集まると発車する。バス停でないところでも手をあげると乗せてくれるようだ)、パムッカレ村でバスを降りて歩くこと5分…

ここからは土禁。
靴を脱いで裸足で石灰棚の横を歩いて行きます。

雪のように白く見えているのは、実は石灰です…
冷たそうに見えていますが、下にお湯が流れているところは温かいんです…。でもお湯の流れがないところは…やはり冷たく足が痛い…
(夫・これは一体なんの修行や?)

ここがたぶん一番のビューポイント。今のシーズン、水の流れがなく、残念。

遺跡の温泉で泳ぐことができます。下に遺跡がごろごろ転がっている。深さは5mぐらいある。

パムッカレ村から石灰棚を上がり、ローマンバス、円形劇場などのローマ時代の遺跡を見て(温泉場があったらしい)、北門へ抜けて歩いて約4時間ぐらい。

(「…カウンターで一人で飲んでんと、デュエットしようや。なあ」「カラオケ、嫌いやねん。それにそのマイク、長すぎるし」
…てなことはたぶん言っていない。ローマ時代の遺跡)

北門前で帰りのシャトルバスを待ちましたが、なかなか来ません…。不定期なのは知っているし、そのうち来るだとうということもわかっているけど、いつ来るかわからないバスを待つのはなかなかつらいもの。そろそろ「次に通るのは大型車か小型車か」、賭けをするとか、しりとりでもするか…
…と思っていたら、荷台に水を積んだ業務用のトラックが一台…
夫、ドライバーと目と目があったらしく、なんとなく手を上げてみると…

…止まってくれた!

夫と妻、生まれてはじめてヒッチハイクをしてしまった!

それも、言葉通じず、ジェスチャーで、指をさして、→あっち行き。
「OK、乗っていきな」って感じ。
カラハユットの目印、温泉噴水の前で「ここ、ここ」と指さすと「OK」と止まってくれた。
「ありがとう!」というと
「なーに、いいってことよ。じゃあな!」
…と、トラックは走り去っていきました。

…トルコってほんとうにそういうことがアリ、っていう部分があるのです。
昨日、あんな目にあったけど、あくどいのは一部の旅行関係の業者だけ、という感じもします…

まちで出会う人たちはみんな素朴で親切です。
カラハユットはトルコの人たちが主にリゾートに来る温泉まちのようです。食事をしても、買い物をしても、ぼられることは(あまり)ありません。

カラハユットのまちが気に入ったのでもう一泊することにした夫と妻です…
(温泉のあるまちはだいたい気にいるようだ…)

…というか、エジプト行きをどうしょうか悩んでるのです。
市民のデモを政府側が弾圧、20人程、死者が出ているようで、外務省の渡航勧告も微妙な表現。選挙情勢を見て判断しようかと思っています…