中小事業者に大打撃! 97年増税の歴史が証明!

 国民の旅行機会も減少、旅行業者にも大打撃… 
消費税が3%から5%に引き上げられたのは1997年4月。国民の旅行需要は明確に下降線をたどりました。宿泊を伴う国内旅行の総消費額で見てみます。阪神淡路大震災の影響もあり95年は落ち込みましたが、96年、97年と復活の兆しが出ていた矢先の4月の増税で98年以降は殆ど毎年のごとく前年比割れが続き、さらに“痛み”を強いた小泉内閣の時にはしいっそうその流れが顕著になりました。震災前の94年の12兆4000億が、15年の間に9兆2000億にまで約25%も落ち込みました。
 下記数字は日本旅行業協会(JATA)発行の「数字が語る旅行業」より抽出
 1994年 123,523億円 100%
 1995年 120,208億円  97.3%
 1996年 122,899億円  99.5%
 1997年 125,210億円 101.4% 
 1998年 121,372億円  98.3%
 1999年 119,532億円  96.8%
 2000年 120,224億円  97.3%
 2001年 117,589億円  95.2%
 2002年 115,156億円  93.2%
 2005年 115,758億円  93.7% 
 2009年  92,300億円  74.7%

兵庫県の中小旅行業者で構成される協同組合の旅行クーポン発行高も上記の全国動向と同様の推移をたどりました。阪神淡路大震災前の93年に27億近くあった発行高が95年には20億に落ち込み、翌96年、97年には26億近くまで戻しました。しかし、97年4月の増税の影響などで98年以降ずっと低落が続き2009年には15億(60%弱)にまで下がっています。