観光関連トップ層の年頭所感 その1

 観光庁長官 田村明比古氏
 2015年は訪日外国人旅行者数が過去最大の1900万人台に達し、消費額については3兆円を大きく超える勢いとなるなど、我が国の観光にとって飛躍の年となった。しかし旅行者が一気に増加したことで、今まで見えてこなかった大都市のホテル不足地方の受入環境整備CIQの強化旅館の外国人対応通訳ガイドの育成など、さまざまな課題が浮き彫りになってきた。
 また、日本国内には過疎化が進行している地域もある。地域を活性化させるためには、外国人旅行者の誘致や日本人の国内旅行の活性化により、交流人口を増加させることがますます重要になっている。
 宿泊業などにおける経営効率化や人材育成など、観光関連産業の構造改革も急務で、これらの課題も含めて、総理を議長とする「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」で、次の時代の新たな目標や必要な対応の検討をおこなっている。世界に誇るべき魅力あふれる国や社会を作りたいと考えており、今年の3月末までに結論を得る予定だ。
 16年は新たなビジョンによる目標に向かって観光関連産業とも連携し、観光立国における新たなステージのスタートとなる一歩を踏みしめたい。訪日旅行は、中国や東南アジア諸国などで大幅に増加している中間所得層に対して、今まで以上に的確にアプローチすることでさらに拡大が可能だ。国際会議などのMICEについても、誘致と開催に向けた体制の強化で、新たなビジネスやイノベーションの機会の創出につなげることができると考えている。
以上引用終わり
日本人の旅行需要の伸び悩み、横ばいが何故か?どころかどう増やしていきたいとの言葉も全くなし!
観光庁の仕事はインバウンドだけではないはずだ。
「観光立国」の中身は外国人観光客を増やすことだけではないはずだ。
「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」の名称からは、国民にとっての“観光”をどうするのかといった視点は全くみえてこない!
活性化のためや経済成長のだために観光があるわけでもないはずだ。