神戸新聞に投稿が掲載

 今朝27日付けの神戸新聞朝刊の「発言」欄に私(T.MATSUOKA)の投稿が掲載されましたので紹介します。

 写真が見にくいので、投稿文を転載します。実際の掲載文は少し編集されています。
 規制緩和策」を省みない国を問う
 ツァーを企画した旅行社やバスを運行した会社の行程管理や安全管理がズサンだと指摘されているが、こんな業者の参入を許した規制緩和策こそが“本質問題”ではないか。それは関越道事故などでも教訓として指摘されていた。
 消費者の選択肢を増やすとの大義で取り入れた国による競争促進策は、個人の所得低下、貧困の拡大で蔓延した"格安価値観"のもとで価格競争として歯止めが効かなくなった。
 直接人命にかかわる事業となると、その業界への参入をまず入口で止めるのが法令であり、それを十分な態勢で厳格に点検するのが行政であろう。
 国交省は、事故が起きたら法令違反を摘発し安全管理の不備を指摘し、さらに一片の通達でさらに管理強化を現場に義務づけようとする。多数の事業者は条件の厳しいなかでもそれに対応しているが、それだけで事態が大きく改善されるだろうか。
 個々のズサンな管理や不注意を指摘し処罰するにとどまらず、その大本の規制緩和策にメスを入れなければ、突然の無念な死を押し付けられた若者たちも浮かばれないではないか。