平和、憲法9条を巡り響き合う!

 憲法記念日の5月3日、しんぶん赤旗の1面囲み記事「発言 憲法を生かす」に、「『もてなしの心』と9条」との記事がありました。我々旅行業界を旅行者の観光地への送り手すなわち「送客側」とすれば、観光地で旅行者の受入側の旅館業界の団体役員の発言取材記事です。記事タイトルにあるように、仕事へのスタンスと憲法9条への思いを経験に基づきものの見事に表現されており、同じ観光業界にかかわる者として得も言われぬ感銘と激励を受けた次第です。

 我々も、企業理念として、誰もが、いつでもどこへでも、安全に行ける旅を願いつつ、ひとつ一つの旅に安心と楽しさ、満足を提供することが我々の仕事であり社会的責任だと謳っています。また、「平和でなければ旅も旅の仕事も成り立たない」「旅は平和へのパスポート」と平和の大切さと旅の役割を結びつけて仕事に向き合ってきました。近年、9条を変えようとの動きが強まる中で、「平和大戦略」と称し、9条を守る、平和を守る活動を経営戦略、営業戦略の中心に据え、社会的存在としての役割、責任を果たそうとしています。

 記事には、「新憲法に宝石のように埋め込まれた九条を私たちは文句なく受け入れました。自民党政治の中にあっても、これを改定しようなどと議論したことは、誓って一度もありませんでした。」「弱者に対するいたわりをもった公正な分配という視点を欠いた市場原理主義を、国民はおかしいと感じ始めています。」「私はいま、一介の旅館の主として、癒やしとくつろぎをさしあげる『絶対のもてなし』を目指しています。そのためには、家業の目的を経済行為(もうけ)以外の、誇りや使命感、満足感に求めなくてはならない。そこで、自分の思いが通じる小さな集団、小さな旅館にしました。笑う人もいましたが、何とかやってきました。」とあります。

 私たちは、仕事で「顧客満足」を追求し、『究極の顧客満足は平和で安全・安心の旅の環境を作り守ることだとの結論に達しました。そして、社会のありかたとしては、競争至上の異常な格差社会でなくディーセントな生活、労働こそが今日本に求められているとアピールしています。

 記事には、我々にも馴染みの深い温泉の観光協会会長で元保守党県連の幹事長の発言とありました。観光業界でも、こういった平和を求めての響き合いが始まろうとしています。勇気が膨らみます。