“整備新幹線”開通とトワイライトエクスプレスの廃止

北陸新幹線開通の日に思う…−

 最近、JRの話題で世間が賑わっています。東京駅の記念カードが少なくて大混乱の後は、3つの記念列車の1ヶ月前売り出しの切符が3日続きでアッという間に売り切れたとか…
3月12日に、まずは超人気のトワイライトエクスプレスの最終列車、13日はブルートレインの最後を飾る?北斗星のラストラン、そして14日の北陸新幹線の開業。 
 ゆったりと旅情を味わう寝台特急が消え、スピードを優先する時代に変わろうとしています。ブルトレは、かつて時代の寵児としてもてはやされましたが、新幹線や飛行機に流れていく客を止めることはできませんでした。晩年の九州寝台特急の平均乗車率は30%程度、赤字の垂れ流しで廃止せざるをえなかったのでしょう。
 ところがトワイライトは、超人気の列車で予約が簡単に取れないことで有名でした。廃止の理由は、“車両の老朽化”といわれていますが、お客としてみれば、超人気なのだから、新造車両で運行継続すればと思いますが、北陸や北海道の“整備新幹線”の開通、進捗をにらんで廃止というところにJRの本音があるようです。
 北海道新幹線は15年度末に青森、函館間が開通の予定です。青函トンネルを走るトワイライト専用の電気機関車を新造するのはJR北海道にとっては費用がかかりすぎ。JR東日本はレールを貸しているだけで車両も人も提供していません。
 一方、北陸新幹線の開通で並行の在来線が3つ第三セクターになります。JR西日本にすれば、自社の管轄する区間が短くなり運賃・料金の取り分が少なくなるだけでなく、第三セクターにも割高の路線使用料を払わないといけない。
 

要は、線路はつながっていても運行会社が地域で異なるJR分割民営化の弊害が出ているということ。JR西日本JR九州に倣って豪華寝台列車として「TWILIGHT EXPRESS 瑞風(みずかぜ)」の新造計画を明らかにしていますが、これは、JR西日本管内だけを走ります。